2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16078206
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩附 信行 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (70193753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 広一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (00282830)
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Keywords | 圧電アクチュエータ / 繊毛アクチュエータ群 / 水熱合成法 / パイプモルフアクチュエータ / マイクロアクチュエータ / 静電植毛法 / ニッケルめっき / はんだぬれ性 |
Research Abstract |
実用的なマイクロアクチュエータを得るために, 圧電パイプモルフアクチュエータを平面上に多数形成して繊毛運動を生じさせるマイクロ繊毛アクチュエータ群を開発し, その運動性能を明らかにすることを目的とし, 本年度は, 「静電植毛の効率化」, 「外部電極の選択的形成」を試みるとともに, マイクロ繊毛アクチュエータ群によるマイクロ搬送機を試作してその駆動実験を行った. 得られた主な結果は以下のとおりである. (1) はんだ付け静電植毛による繊毛接合強度の計測 はんだ付け静電植毛で得られたマイクロ繊毛アクチュエータ群の接合強度の測定実験を行い, 強度を低下させる条件について検討した結果, はんだの溶融時間による酸化および水熱合成によるニッケル膜の酸化によりはんだのぬれ性が低下して接合面積が減少することで接合強度が低下することが明らかになり, 水熱合成後の酸洗浄がねれ性の回復に効果的であることがわかった. (2) はんだスポットへの選択的接合 基板上の位置を指定して植毛を行うために, クリームはんだによりはんだスポットをパターニングし, フラックスを塗布してはんだ付け静電植毛実験を行い, マイクロ繊毛アクチュエータのマトリクス配置に成功した. (3) 外周電極の選択的形成 物理的マスクをレーザ加工で作成し, 真空蒸着装置の中で反転させることにより, 外周電極を内部電極をはさんで対向形成するプロセスを提案し, バイモルフ型のマイクロ繊毛アクチュエータを試作し, 共振駆動測定実験を行い, アクチュエータの変位能が倍増することが明らかになった. (4) マイクロ繊毛アクチュエータ群によるマイクロ搬送機の試作と駆動実験 前項のプロセスを列型アクチュエータに拡張し, さらに傾斜積層して得られるマイクロ繊毛アクチュエータ群を試作し, 微小シートの搬送実験を行った. 搬送速度が得られない原因は外周電極への給電の際の接触圧力による圧電膜の破壊にあることがわかった
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