2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロアクチュエータ・アレイによる圧覚とすべり覚の融合呈示
Project/Area Number |
16078207
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大岡 昌博 名古屋大学, 情報科学研究科, 助教授 (50233044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三矢 保永 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10200065)
宮岡 徹 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (00111815)
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Keywords | マイクロ・アクチュエータ / アレイ / PZT / バイモルフ / 二軸 / 触覚 / 圧覚 / 滑り覚 |
Research Abstract |
前年度に開発した圧覚せん断力呈示素子の改良を行うとともに,同じく前年度に試作したマスタ・ハンド・マニピュレータシステムの改良も併せ行った.前年度試作した圧覚せん断力呈示素子の剛性が不十分であることを踏まえ,PZTアクチェータ素子自体の性能向上を継続して行うとともに,バイモルフPZTアクチュエータを2本並行に配列する方式を検討した.その結果,y方向の感度の方がx方向のそれらよりも約2倍の大きいことがわかった.平成16年度では,5倍の差があったことに比べると,xおよびy方向の感度を大幅に揃えることができた. 上述の結果を踏まえて,xおよびy方向の感度の差をさらに減少させることを目的として,2本のバイモルフPZTアクチュエータをある角度を設けて接続することによって構成された新しい2軸アクチュエータを開発した.シミュレーションを実施することにより,本アクチュエータの諸元の最適値を求めた.また,PZTアクチュエータが有する非線形性およびヒステリシス特性を補償することを目的に,多層パーセプトロンによる新しい補償法を開発した.シミュレーションでは,非線形性およびヒステリシス特性をほぼ完全に補償できることを確認した.現在マイクロ加工を進めており,来年度早々に実機による検証実験を実施する予定である. 本マイクロアクチュエータシステムの応用研究についても次のように進めた.マスタ・ハンド・マニピュレータシステムについては,組み立てによる誤差累積により初期状態での呈示ピンの凹凸という大きい問題があった.そこで当該年度では,組み立て時に精度を補償できるような構造となるように改良設計を実施した.これについても製作は完了して,2本指で仮想物体を把握して仮想物体の柔らかさや表面の凹凸形状などを感じ取る予備実験を現在継続している.
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