2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロアクチュエータ・アレイによる圧覚とすべり覚の融合呈示
Project/Area Number |
16078207
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大岡 昌博 Nagoya University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (50233044)
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Keywords | マイクロアクチュエータ / アレイ / PZT / バイモルフ / 二軸 / 触覚 / 圧覚 / 滑り覚 |
Research Abstract |
当該年度は最終年度であるために, パラレル型二軸マイクロアクチュエータのニューラル制御について研究を進めるとともに, 論文投稿のための準備を行った. 研究期間内で考案したニューラルネットワークは, 決定論に基づいて定式化された. 理論的な体系化を行うとともに, 試作したパラレル型二軸マイクロアクチュエータを用いた検証実験を進めた. 本ネットワークによく似たリカレント形ネットワークとの差異を明確にするために本ネットワークと当該ネットワークを調べたところ, 前者は物理変数のパターンから特定の物理変数の導関数を記憶するものに対して, 後者は過去と現在のパターンからある望ましいパターンを想起させるものであることがわかった. リカレント形ネットワークの方が一般化されていることになるが, 誤差逆伝搬法が使える点で本ネットワークは有利であり, 履歴現象のある物理現象に対して特によく機能する. 実験による妥当性の検証では, 内部にマイナーループを3つ有する複雑な履歴を与えて得られた変位-電圧関係についても比較的小規模なネットワークで再現できた. これまでの開発についてハードウェアとソフトウェア両面からまとめるとともに, 本研究で考案した「決定論に基づく多層パーセプトロン」を新しい理論として紹介するために二件の国際学会に投稿した. また, 本パラレル形二軸マイクロアクチュエータを2つから構成される新しいマイクロロボットハンドの開発を次年度からスタートさせる. そのための準備を当該年度で行った.
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