2004 Fiscal Year Annual Research Report
空気圧ソフトアクチュエータの開発と人間親和メカニズムへの応用
Project/Area Number |
16078210
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
則次 俊郎 岡山大学, 工学部, 教授 (70043726)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高岩 昌弘 岡山大学, 工学部, 講師 (60243490)
佐々木 大輔 岡山大学, 工学部, 助手 (50372686)
|
Keywords | 空気圧ソフトアクチュエータ / 空気圧ゴム人工筋 / 人間親和メカニズム / ウェアラブルパワーアシスト / パワーアシストグローブ / 福祉・介護ロボット / リハビリテーション支援 / 立ち上がり支援装置 |
Research Abstract |
本研究は、高齢化社会に対応するため、介護支援や自立支援などを目的とした人間親和メカニズムを開発することを目的とする。このようなメカニズムには人間に対する安全性や優しさが第一に求められ、これらを駆動するアクチュエータは小型・軽量かつ柔軟で、適度な出力パワーを有することが望まれる。そこで、このような条件を満足するアクチュエータとして空気圧ソフトアクチュエータに注目し、その代表的な空気圧ゴム人工筋の開発とそれらの応用研究を実施した。 空気圧ゴム人工筋はゴムチューブを網状の繊維コードで覆ったマッキベン型ゴム人工筋が基本であるが、本研究では、これをベースにして動作原理の異なるいくつかの空気圧ゴム人工筋を開発した。これらを、収縮型直動ゴム人工筋、収縮型湾曲ゴム人工筋、伸長型直動ゴム人工筋および伸長型湾曲ゴム人工筋の4種類に大別し、それぞれの特徴とそれに適した用途を明らかにした。収縮型はゴムチューブを加圧すると軸方向に収縮し、伸長型は逆に伸長する。一般に、収縮型は変位量が小さいが発生力は大きく、伸長型は変位量が大きいが発生力は小さい。また、直動型では並進動作、湾曲型では半径方向への湾曲動作や揺動動作が得られる。これらを用途に応じて利用することができる。 本研究では、収縮型湾曲ゴム人工筋と伸長型湾曲ゴム人工筋を併用したウェアラブルパワーアシストグローブを開発した。これは、手袋の5本の指背の部分にこれらの人工筋を取りつけることによって、把握力やつまみ動作の支援、および指の伸展動作の補助を行うものである。前者の機能は高齢者や身体障害者などのパワーアシスト動作に利用でき、後者は手指の拘縮治療用リハビリテーション支援などへの利用が可能である。この他、収縮型直動ゴム人工筋と長下肢装具を組み合わせた立ち上がり支援装置の研究に着手し、その有効性が確認された状況である。
|
Research Products
(4 results)