2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ・ナノ立体加工技術の開発と次世代マイクロアクチュエータへの展開
Project/Area Number |
16078212
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
服部 正 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 教授 (70326297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 博行 兵庫県立大学, 大学院工学研究科, 教授 (40081244)
野田 大二 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 助手 (00378267)
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Keywords | LIGAプロセス / X線リソグラフィ / マイクロアクチュエータ / 三次元構造体 / 高アスペクト比加工 / マイクロマシン / マイクロシステム / MEMS |
Research Abstract |
本研究では,微細な三次元LIGAプロセス,メタライズ技術による精密金型の作製,精密成形までのトータルプロセスの技術開発を進め,これまで実現し得なかった微細形状を有するマイクロアクチュエータヘ展開するものである. 立体形状の精密加工には,構造体表面に均一にレジスト材を塗布することが重要である.そこで,ディッピング法を改良し,円筒形状表面に約50μmの均一膜厚を塗布することに成功した.レジスト膜厚を厚くすることが可能となり,螺旋構造となる微細線幅10μmのコイルラインを形成したときに,アスペクト比を5以上にて作製することができた.これにより,微細でかつ高アスペクト比を有する円筒形状コイルラインが作製できるようになった. 次に,この微細線幅に銅をめっきにて埋める技術開発を進めた.線幅10μmという狭所にめっきを施す技術は難しい.しかし,本研究ではめっき液をマイクロメートルオーグーの狭所に循環させる工夫を加えることで狭所めっきを実現可能な技術を開発した.狭所めっきができるようになったので,コイルラインからあふれた銅めっき過剰の凸部の除去を行えばコイルラインが完成し,コイルおよびアクチュエータとして評価可能となる.高アスペクト比であれば同一サイズにおいて電磁型アクチュエータの出力は飛躍的に増大することがこれまでの研究で明らかとなっており,本研究で提案している高アスペクト比加工マイクロコイルの優位性の検証を急ぐ. アクチュエータの作製プロセスにおける条件の最適化を進めながら,マイクロ・ナノ立体加工におけるトータルプロセスの観点から,ブレークスルーを生み出す製造技術,およびアクチュエータの作製を目指す.
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