2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16079204
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水崎 純一郎 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90092345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋田 俊之 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40180814)
八代 圭司 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (20323107)
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Keywords | エネルギー効率化 / エネルギー全般 / 環境技術 / 機械力学・制御 |
Research Abstract |
本研究は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の低温作動高出力密度化を主題とし、ナノヘテロ接合によるイオン伝導促進を考慮した電解質構成材料と構造の選択、電極電解質界面設計を行うこと、および全ナノイオニクス素子によるSOFC単セルを作製し、組成・微構造を系統的に変化させてその特性を調べ、ナノ構造と機械的性質との関連を実験的に探求することを目的とする。 1.電解質材料の機械的強度 低温型SOFCの電解質材料の候補のひとつであるイットリア添加セリアについて実環境下での機械的強度の試験として、高温下でスモールパンチ試験を行い、ドーパント濃度や温度の関数としてヤング率、破壊強度を測定した。その結果、イオン導電率が極大となる10%〜20%付近では、逆にヤング率が最小となるということが分かった。分子動力学計算によるシミュレーションも同時に行い、実測値と計算値がよく一致することを確認した。このことからスモールパンチ試験がSOFC実環境下での材料強度試験として適していることを確認した。 2.ナノ構造電極における電極反応 高性能なSOFC空気極材料として期待されるLaCoO_3系電極の微細構造と性能の関連を調べるため、微細構造を制御した緻密薄膜を用いて、3端子セルによるインピーダンス法および直流分極法により電極性能の評価を行った。その結果、組織がナノ構造化した薄膜では、そうでない薄膜と比較して、表面積比以上に性能向上が見られた。このことから、ナノ構造化は表面積増加による反応促進だけでなく電極反応メカニズムそれ自身にも影響を与えるということが示唆された。
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Research Products
(5 results)