2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノイオニクス組織の熱力学的・動力学的安定性と組織制御
Project/Area Number |
16079206
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 俊夫 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (20114895)
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Keywords | 表面酸素ポテンシャル / 安定化ジルコニアセンサー / 拡散律速 / 表面反応律速 / 三相界面 |
Research Abstract |
これまでに, イオン輸送下における金属酸化物中の物質移動とそれに伴う組織変化の定量的な解析法を確立してきた. そこでは, 酸化物表面の酸素の化学ポテンシャル(酸素ポテンシャル)の値が必須なものである. 固体内のイオンの拡散が律速する場合には, 酸化物表面の酸素ポテンシャルの値は雰囲気のそれと等しいとして用いることができる. しかし, 気相からの酸化剤の供給や表面反応が律速する場合の金属酸化物表面の酸素ポテンシャルは気相の値に比較して低下することから小表面の酸素ポテンシャルを実測して用いなければならない. そこで本年度は「イオン輸送下における金属酸化物表面の酸素の化学ポテンシャルの連続的測定法」を開発した. 金属の高温酸化を例として取り上げ, 手法を確立した. 片側に白金電極を付けた, 安定化ジルコニアの細い棒を金属の表面に接触させ金属の高温酸化を行う. 酸化が酸素の内方拡散で起こる場合には, ジルコニアは常に酸化物表面に位置している. また, 金属の外方拡散で起こる場合にはジルコニアは酸化物中に埋没することになる. しかし, 何れの場合にも酸化物/ジルコニア/気相の三相界面は常に表面にあり, この表面酸素ポテンシャルを気相中の白金極における酸素ポテンシャルを基準として測定していることになる. 金属イオンの拡散が律速となるNiとCoの高温酸化では, 表面酸素ポテンシャルは初期から雰囲気のそれにほぼ等しく, FeOを生成するFeの酸化では酸化剤の供給が律速となり, 表面酸素ポテンシャルは著しく低下することを示すことができ, 本手法の有効性を示した.
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[Presentation] The Measurement of Fe Activity In Pd-Fe Alloys2008
Author(s)
Minoru Tanaka, Tomohiro Mizutani, Mitsutoshi Ueda, Kenichi Kawamura and Toshio Maruyama
Organizer
PRiME2008 (Pacific Rim Meeting on Electrochemical an d Solid-State Science), High Temperature Corrosion and Materials Chemistry 7
Place of Presentation
Honolulu (USA)
Year and Date
2008-10-14
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