2006 Fiscal Year Annual Research Report
パノスコピック形態制御された希土類系物質の電磁物性とその高次機能設計
Project/Area Number |
16080106
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
福永 博俊 長崎大学, 工学部, 教授 (10136533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巨海 玄道 九州大学, 大学院理学研究院, 教授 (00111146)
岸尾 光二 東京大学, 大学院工学研究科, 教授 (50143392)
佐久間 昭正 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (30361124)
加藤 宏朗 山形大学, 工学部, 教授 (40177465)
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Keywords | 希土類物質 / パノスコピック制御 / 強相関電子系 / 磁性 / 物性理論 |
Research Abstract |
1)機能予測・解明・設計 a)R_2Fe_<14>B(R=Y)を取り上げ,密度汎関数法に基づく電子状態の第一原理計算から、バルク状態での磁気モーメントとモーメント間の交換相互作用エネルギーおよび結晶磁気異方性に関する評価を行うとともに,実験との比較より本手法の妥当性を確認した。 b)(La,Sr)_3Mn_2O_y系巨大磁気抵抗酸化物について,酸素量制御により特性制御が可能であることを見出した。 c)マイクロマグネティクス理論に基づき磁歪と結晶磁気異方性の関係を解析した結果,磁歪の小さな領域では磁歪は軟磁性を悪化させるが,磁歪をある一定以上に大きくすること或いは結晶粒は限界値より小さくすることにより,超軟磁性・超磁歪が達成されることが確認された。 2)新・高機能の発現 d)化学修飾により(Bi,Pb)Sr222の特性改善に成功した。(Bi,Pb)((Ca_<0.75>Sr_<0.25>)_<0.9>Dy_<0.1>)222は,Sr添加による導電率改善とDy添加による異方性増加により,低磁場配向においても高磁場配向(Bi,Pb)Sr222に勝る熱電特性を示した。 e)Y123溶融バルク超伝導体において,キャリアの強いオーバードープ状態を達成することにより、磁場中においてJ_c特性が大きく向上し,不可逆磁場の改善にも成功した。 3)極限環境の利用 f)Nd-Fe-B系焼結磁石について,140kOeの強磁場中で低温熱処理を行ない,磁場中熱処理による保磁力の顕著な上昇が見られた。 g)PLD法により作製した超多周期積層型硬・軟複合厚膜において,成膜速度を落とすことなく,膜表面に存在する粒子を抑制する新しいPLD法を開発した。 h)希土類物質の高圧下での物性を研究し,常圧では合成できないα-CeCu_6の高圧合成に成功した。
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Research Products
(6 results)