2004 Fiscal Year Annual Research Report
パノスコピック形態制御された希土類系複合物質の高次機能と材料システム化
Project/Area Number |
16080210
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
町田 憲一 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (00157223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
半沢 弘昌 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (60228674)
伊東 正浩 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助手 (90343243)
北森 輝明 並木精密宝石株式会社, 技術顧問
笹田 雅昭 株式会社イー・エム・テクノ, 代表取締役副社長
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Keywords | 希土類系物質 / 階層的形態制御 / ナノ機能材料 / 希土類磁石 / 電波吸収材料 / 蛍光体 / 固体電解質 / 触媒 |
Research Abstract |
本研究は、液体急冷法、メカニカルアロイング法、金属蒸気収着法、立体スパッタリング法、等々を援用したパノスコピック形態制御技術により、希土類系合金、特定組成を有する金属間化合物、金属とセラミックスとの複合体(サーメット)、または無機ガラス等を作製し、これらの磁性、光物性、導電性および反応性を系統的に調べることで、高保磁力型耐熱性磁石、電波吸収体用磁性粉末、高輝度蛍光体、固体電解質、触媒等々としての可能性を明らかにすることを目的としている。 平成16年度に得られた研究成果は以下の通りである。 1)希土類元素であるディスプロシウム酸化物または同フッ化物をカルシウム水素化物と共にNd-Fe-B系焼結磁石片の周囲に充填後加熱することで、還元により生成したディスプロシウム金属を焼結磁石の粒界を選択的に内部導入でき、効果的に同磁石の保磁力を効果的に向上できることが明らかになった。 2)希土類磁石や水素吸蔵合金等の金属間化合物スクラップを出発原料として、加圧一酸化炭素雰囲気下で加熱することで、上記スクラップより効果的に鉄やニッケル等の遷移金属成分を対応する金属カルボニルとして抽出回収でき、更には残渣として希土類濃縮物を得ることに成功した。また、得られた鉄カルボニル等を、シリコンなどを含む有機金属化合物と反応させることにより、鉄-シリコン系金属間化合物微粒子が生成し、これらは数GHzから十数GHzの帯域において良好な電磁波吸収能を有することを見出した。 3)アルカリ土類金属とシリコン、アルミニウムなどとの金属間化合物を、液体急冷法やメカニカルアロイング法を用いて作製し、これらを出発原料としてアンモニア中等で加熱窒化することで、対応する金属組成の複合窒化物をより温和な条件で合成することに成功した。さらに、これらの複合窒化物に希土類金属をドープすることで、良好な蛍光体になることを見出した。
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Research Products
(7 results)