2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16081207
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
野尻 美保子 High Energy Accelerator Research Organization, 素粒子原子核研究所, 教授 (30222201)
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Keywords | 素粒子論 / 素粒子実験 |
Research Abstract |
1) LHC実験ではQCDのプロセスによって超対称粒子が生成されるが、そのさいにinitial stateから同時に生成されるquark gluonなどによるInitial state radiation (ISRによって、超対称粒子崩壊のkinematicsの再構築が難しくなる。このISRを系統的にのぞく方法を開発し、kinematics end pointがきれいに再現できることを確認した。またISRから超対称粒子が、第一世代のscalar quark (quark partner)等である場合とgluinoである場合が区別できることを示した。 2) MT2という物理量は2つのvisible objectと見えない運動量から構成される量で、ハドロンコライダー実験においてgluinoの質量を決定するのに有益な量であることがしてきされた。この研究ではこのMT2の定義を一般化したinclusive MT2という量を定義し、この量が超対称模型の研究に有意義であるかどうか系統的に研究を行った。特にhemisphere algorithmを用いて崩壊過程によらずにMT2を定義する方法を開発し、またすべてのjetを用いずにhigh p_T jetをのぞくことでgluinoだけでなくsquark, gluino massも決定できることをしめした。 3) Squark Rが直接LSPに崩壊する分岐比はLSPのgaugino成分の変動によって大きくかわるため、このモードの安定的な測定が重要であることを示した。またこのようなモードがsplit UEDなどの他の模型にも重要であることを指摘した。
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