2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16081211
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
岡田 安弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (20212334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 宣親 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (40360333)
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Keywords | 素粒子論 / 超対称性 / 素粒子現象論 / 暗黒物質 / 高次元模型 / リトルヒッグス模型 / レプトンフレーバー / 大統一理論 |
Research Abstract |
1.リトルヒッグス模型における暗黒物質の研究 宇宙における暗黒物質の問題は、標準模型の枠内で説明することが不可能な問題であり、新しい物理の存在を強く示唆している。超対称模型をはじめ、暗黒物質の候補となり得る粒子を含む新しい物理の模型はいくつか存在する。最近提唱されたリトルヒッグス模型では、特にTパリティーと呼ばれる離散的対称性を課した場合には暗黒物質の候補粒子を含むことができる。ここでは、この模型において予言される暗黒物質の候補粒子の初期宇宙での残存量を計算し、現在の観測から決められた暗黒物質量と合致するためのパラメーター領域を明らかにした。次に、この暗黒物質が我々の銀河のハロー内で対消滅して生成する陽電子のフラックスを計算し、宇宙線観測(PAMELA, AMS-02)でこの模型の暗黒物質粒子をどのように探ることができるかを示した。さらに、この模型で電弱精密測定の制限を再考慮し今までの計算の不十分な点を指摘した。 2.レプトンフレーバーの破れの過程の研究 荷電レプトンのレプトンフレーバーの破れの過程は標準模型を越える物理を探る有力な方法のひとつである。ここでは、ニュートリノの質量生成機構と関連して左右対称模型におけるタウおよびミュー粒子のレプトンフレーバーの破れの過程を調べ、MEG実験やBファクトリー実験における検証可能性を検討した。 3.ワープタイプの余次元模型の研究 高次元時空に基づく模型でも余次元がワープタイプの模型は平坦な余次元理論とは違う特徴を持ち、新しいタイプの模型の構築の可能性を広げてくれる。ここでは、低いスケールの重力による超対称の破れの媒介機構を持つ模型の構築、ワープタイプの余次元に基づく大統一理論の提唱、Randall-Sundrum模型におけるトップ粒子生成等、この考え方を応用した模型の構築と現象論を展開した。
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Research Products
(6 results)