2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16081211
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
岡田 安弘 High Energy Accelerator Research Organization, 素粒子原子核研究所, 教授 (20212334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 宣親 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (40360333)
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Keywords | 超対称性 / ヒッグス粒子 / 電弱対称性 / 光子コライダー / フレーバー物理 / リトルヒッグス模型 / シーソー模型 / 素粒子現象論 |
Research Abstract |
Tev スケールで現れると期待される新しい物理の候補を、現在進行中や将来の素粒子実験でどのように探るこができるかについて研究を行った。 ヒッグス粒子は素粒子の質量の起源を解き明かす鍵となる素粒子である。LHC実験でヒッグス粒子が発見されたあと、電弱対称性の破れの機構を調べるには、ヒッグスポテンシャルを決めること、つまりヒッグス粒子の自己相互作用を確認することが重要である。そのために、ILC実験のオプションとして検討されている光子コライダーで、ヒッグス粒子の自己相互作用定数をはかることができるか、ヒッグス場を2つ含む模型ではどのような場合に将来実験で検証可能なほど結合定数が変るかを理論的に解析した。 複合ヒッグス模型のひとつとして最近注目を集めている、Tパリティーを課したリトルヒッグス模型では新たなフェルミオンを導入することに伴って、CKM行列以外のフレーバーの転換の原因が導入される。この原因によるフレーバーチェンジングニュートラルカレント課程の計算を行い、先行する研究の誤りを正した。 また、ニュートリノ物理に関係するシーソー模型のヒッグス物理への影響、特にヒッグス質量への理論的な制限への影響を研究し、ヒッグス質量の理論制限が大きく変わることを示した。さらに、極めて単純な5次元超対称大統一模型を構築し、その宇宙論への応用などの現象論的側面についての研究を行った。
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Research Products
(20 results)