2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞核内部アーキテクチャーの分子構築とクロマチン機能制御メカニズム
Project/Area Number |
16084201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原田 昌彦 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 准教授 (70218642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 研 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 教授 (70108158)
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Keywords | ゲノム機能制御 / 細胞核 / アクチン関連タンパク質 / クロマチン / 遺伝子発現 / トポイソメラーゼII |
Research Abstract |
真核細胞の核内では、ゲノムはヒストンタンパク質などと共にクロマチンを形成して収納されている。このクロマチンは細胞核内のアーキテクチャーと相互作用することにより、階層的な高次構造を形成しており、この高次構造がゲノム機能の制御に重要な役割を果たしている。さらに、多様なクロマチン機能ドメインが細胞核内の特定の領域に配置されており、このような細胞核内でのクロマチンの空間配置がゲノム機能の制御に重要であることが示唆されている。しかし、この核内アーキテクチャーの分子基盤はほとんど明らかにされていない。そこで、研究代表者らは、核内に局在するアクチン関連タンパク質の細胞核構築への関与の分子メカニズムを明らかにすることにより、核内アーキテクチャーの分子基盤およびダイナミクスを明らかにすることを目的とし、研究を行なった。出芽酵母arp6破壊株でのマイクロアレイ解析を行なったところ、リボソームタンパク質遺伝子の発現の上昇という、興味深い知見を得た。また、核局存性アクチン関連タンパク質であるArp6と核マトリックスおよび核膜孔複合体との相互作用の解析を行なった。ヒスチジンタグを付加したArp6を発現する出芽酵母の核を化学的架橋の後にDNase、高塩濃度溶液などで抽出して核マトリックス画分を調製した。こめ画分を可溶化後、Ni-NATカラムを用いてArp6複合体を精製し、質量分析に供した。その結果、核膜孔複合体タンパク質などが精製画分中に検出されたことから、Arp6と核膜孔複合体との相互作用における分子機構の一部を明らかにすることができた。
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Research Products
(23 results)