2005 Fiscal Year Annual Research Report
イネの窒素情報伝達と代謝に関わる未熟非緑色器官におけるプラスチド機能の解明
Project/Area Number |
16085201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山谷 知行 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30144778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 俊彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (60261492)
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Keywords | イネ / グルタミン情報伝達 / 窒素転流 / プラスチド機能 / 遺伝子破壊 / グルタミン合成酵素 / QTL解析 / トランスクリプトーム |
Research Abstract |
イネにおける窒素転流は、成育や生産性に直接関わる。老化器官からの窒素転流と、若い器官における窒素再利用に関わる高次機能に焦点をあて、特にグルタミンを情報物質とした情報伝達系の分子実体の解明と、個体としての窒素利用効率向上戦略に関わる高次機能発現の分子基盤を確立することを目的に、本年度は以下の成果を得た。 1.イネの老化器官からの窒素転流に重要な機能を持つことが示唆されていたサイトゾル型グルタミン合成酵素(OsGS1;1)遺伝子がレトロトランスポゾンTos17の挿入により破壊された変異体について、詳細に解析した。この変異体は、極端な成育遅延や登熟障害を示した。この表現型がOsGS1;1の欠損によることを、この遺伝子のプロモーター制御下にcDNAを連結したキメラ遺伝子を導入することで機能相補されることから証明した。これらの結果をまとめて、国際学術雑誌に公表した。現在、トランスクリプトームとメタボローム解析を行っている。 2.シンク器官のプラスチドで転流窒素の再利用を行うNADHグルタミン酸合成酵素の反応に、炭素骨格である2-オキソグルタル酸を供給する代謝系を、イネの根を用いて詳細に調べ、発現時期や発現場所の類似性から、ミトコンドリアに局在するイソクエン酸脱水素酵素であることを示し、その成果を国際学術雑誌に公表した。 3.イネの窒素利用効率や農業形質を決定する遺伝子単離を目的に、QTL領域の一部の染色体がインド型イネKasalathに置換された系統を多数作出し、第2、6、11染色体にあるこれらの原因遺伝子単離を目指して解析を進めた。
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Research Products
(5 results)