2007 Fiscal Year Annual Research Report
イネの窒素情報伝達と代謝に関わる未熟非緑色器官におけるプラスチド機能の解明
Project/Area Number |
16085201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山谷 知行 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 教授 (30144778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 俊彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (60261492)
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Keywords | イネ / グルタミン情報伝達 / 窒素転流 / プラスチド機能 / 遺伝子破壊 / グルタミン合成酵素 / QTL解析 / トランスクリプトーム |
Research Abstract |
イネにおける窒素転流は、成育や生産性に直接関わる。老化器官からの窒素転流と、若い器官における窒素再利用に関わる高次機能に焦点をあて、特にグルタミンを情報物質とした情報伝達系の分子実体の解明と、個体としての窒素利用効率向上戦略に関わる高次機能発現の分子基盤を確立することを目的に、本年度は以下の成果を得た。 1) Glnセンサー機能が期待されるACR7とACR9の機能解析 ACR9タンパク質の機能解明のため、組織内局在を免疫学的に調べ、その分布がGlnで発現制御を受けるNADH-GOGAT1タンパク質と極めて類似していることを見いだし、その成果を報告した(Kudo et al.印刷中)。現在、RNAi法を用いて、ACR9遺伝子ノックダウンイネを作出中である。 2) GS1とNADH-GOGATアイソザイムの機能解析 これらの小遺伝子族の発現様式を詳細に調べ、窒素代謝における役割分担を論議し、招待論文としてその成果を公表した(Tabuchi et al.2007)。また、OsGS1;1遺伝子破壊変異体を用いて、トランスクリプトームとメタボローム解析を行い、発現の変動する遺伝子や代謝産物の同定を行った。また、それぞれの遺伝子破壊変異体のスクリーニングを行い、変異体候補となるラインを複数得た。 3) 窒素利用効率向上 順遺伝学的解析から、第6染色体に見いだされた、根長と窒素吸収を促進する遺伝子をQTL領域から単離した。
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Research Products
(6 results)