2008 Fiscal Year Annual Research Report
イネの窒素情報伝達と代謝に関わる未熟非緑色器官におけるプラスチド機能の解明
Project/Area Number |
16085201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山谷 知行 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 教授 (30144778)
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Keywords | イネ / グルタミン情報伝達 / 窒素流 / プラスチド機能 / 高次機能発 / グルタミン合成酵素 / メタボローム / トランスクリプトーム |
Research Abstract |
イネにおける窒素転流は、成育や生産性に直接関わる。老化器官からの窒素転流と、若い器官における窒素再利用に関わる高次機能に焦点をあて、特にグルタミンを情報物質とした情報伝達系の分子実体の解明と、個体としての窒素利用効率向上戦略に関わる高次機能発現の分子基盤を確立することを目的に、本年度は以下の成果を得た。 1) Glnセンサー機能が期待されるACR9とACTPK4の機能解析 ACR9タンパク質の機能解明のため、ACR9遺伝子ノックダウンイネを作出し、トランスクリプトーム解析を行った。その結果、Glnで制御を受ける可能性のある複数の遺伝子をスクリーニングできた。また、 酵母を用いて、ACR9と相互作用する転写因子様タンパク質を同定できた。もう一方のセンサー候補であるACTPK4の発現用式の解析や、レトロトランスポゾン1bs17挿入による遺伝子破壊変異体を獲得し、このタンパク質の機能解析を行った。まだ、Glnセンサーである確証は得られていない。 2) GS1とNADH-GOGATアイソザイムの機能解析 GS1 ; 1, 1 ; 2, 1 ; 3とNADH-GOGAT1と2の遺伝子破壊変異体をそれぞれ獲得し、変異体を用いての機能解析を進めている。同時にGS1 ; 1変異体を用いてメタボローム解析を進め、代謝ネットワークの変化やC/Nバランスの著しい変化を確認でき、現在、その成果をまとめて公表準備を進めている。
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Research Products
(6 results)