2005 Fiscal Year Annual Research Report
副腎・生殖腺の異常によって発症する性分化異常症の新たな成因の探求
Project/Area Number |
16086202
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
藤枝 憲二 旭川医科大学, 医学部, 教授 (60173407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 徳男 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50374799)
田島 敏広 北海道大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50333597)
菅原 照夫 北海道大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40250451)
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Keywords | StAR / yeast two-hybrid screening / リポイド過形成症 / P450 oxidoreductase(POR) / 先天性副腎皮質過形成症(CAH) / WT1 / アンドロゲン受容体 / SOX9 |
Research Abstract |
1.リポイド過形成症の病因であるStAR蛋白と相互作用する因子同定の試みを、yeast two-hybridシステムを利用したスクリーニングで行う。そのためのヒト副腎cDNAライブラリーの構築を完成させた。また、baitとして用いるStAR発現plasmidの構築も終了した。これらを用いたスクリーニングを行ったところ、3個のポジティブコロニーを得ることができ、現在それら候補コロニーからクローンを回収している段階である。候補タンパクが同定された場合にはStARタンパクとの相互作用の有無や様式を改めて確認することを優先し、相互作用が明らかとなれば、cDNAの全長を手に入れ、その生体内組織分布や細胞内局在などの発現プロフィールを順次検討していく予定である。 2.明らかな骨病変がなく、外陰部異常を有し、新生児マススクリーニングにてステロイド合成障害が発見された症例において、P450 oxidoreductase(POR)遺伝子変異を同定した。このことから、POR異常症には骨病変を伴わずにステロイド合成障害を呈する患者群が存在すると考えられた。新生児マススクリーニング等で先天性副腎皮質過形成症(CAH)と診断されながらもCYP21遺伝子異常が同定されない症例に関してはPOR異常症を念頭に置いた診断を考慮すべきと考えられた。 3.Denys-Drash症候群と診断された症例においてWT1遺伝子に既知のミスセンス変異を同定した。 4.アンドロゲン不応症と診断された同胞例においてアンドロゲン受容体(AR)遺伝子に37塩基の新規欠失を同定した。 5.屈曲肢異形成症患者においてSOX9遺伝子に新規変異を同定した。変異体の発現ベクター作製をPCR-based mutagenesis法により行った。今後、培養細胞での発現実験を行い、細胞内における局在を免疫抗体法等により検討していく計画である。
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Research Products
(4 results)