2006 Fiscal Year Annual Research Report
副腎・生殖腺の異常によって発症する性分化異常症の新たな成因の探求
Project/Area Number |
16086202
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
藤枝 憲二 旭川医科大学, 医学部, 教授 (60173407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 徳男 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50374799)
田島 敏広 北海道大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50333597)
菅原 照夫 北海道大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40250451)
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Keywords | StAR / yeast two-hybrid screening / リポイド過形成症 / SBP / 寡少精子症 / 遺伝子多型 / P450 oxidoreductase (POR) / Ad4BP / SFI |
Research Abstract |
1.ヒト副腎cDNAライブラリーを用いて、リポイド過形成症の病因であるStAR蛋白と相互作用する因子についてのスクリーニングをyeast two-hybridシステムを利用して計3回行ったところ、13個のポジティブコロニーを得た。これら候補コロニーついて塩基配列の同定、およびcDNAから発現させたタンパクとStARとの結合を免疫沈降によって確認している。 2.StAR蛋白結合性蛋白質(SBP)はStAR蛋白に結合する蛋白質でユビキタスに発現するが、特に精巣における発現が高く、またエクソン4、6、9、10に遺伝子多型が存在し、SBPのアミノ酸が置換されることが報告されている。寡少精子症の患者のSBP遺伝子多型を解析した結果、エクソン4のSer164アリル頻度は寡少精子症患者では対照郡に比べて有意に低かった(P<0.03)。また、エクソン10のヘテロ接合体(Arg/Trp)の頻度は寡少精子症患者では対照群に比べて有意に高かった(P<0.02)。SBPは精子形成に関与し、男性不妊に関連があることが判明した。 3.骨所見が軽微で、外性器異常(陰核肥大、陰唇癒合、共通泌尿生殖洞)があり、新生児マススクリーニングにて血清17-hydroxyoprogesterone高値を指摘された症例において、P450 oxidoreductase (POR)遺伝子を解析したところ、R457HとE580Qの変異を同定した。 4.副腎不全を示した女児2例、精巣形成不全のみで副腎不全のない患者1例,卵巣形成不全の2例においてAd4BP/SF1遺伝子を解析した結果、精巣形成不全の患者においてエクソン2にTからGへの1塩基置換をヘテロ接合性に同定した。この変異により41番目のValがGlyへ置換することとなる。このアミノ酸はDNA結合に重要なP-Box近傍に位置し、マウス、ラットで保存されている。現在この変異体を構築し、その機能について検討を行っている。
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[Journal Article] Molecular analysis of the CLONKB gene in Japanese patients with classic Bartter syndrome.2006
Author(s)
Tajima, T, Nawate M, Takahashi Y, Mizoguchi Y, Sugihara S, Yoshimoto M, Murakami M, Adachi M, Tachibana K, Mochizuki H, Fujieda K
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Journal Title
Endocr J. 53・5
Pages: 647-652
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[Journal Article] Global inequalities in paediatric endocrine practice : statement of minimal acceptable care. Statement from the International Societies for Paediatric Endocrinology.2006
Author(s)
Savage MO, Cassorla FG, Gluckman PD, Gruters-Kieslich A, Raghupathy P, Silink M, Czernichow P, Chiarelli F, Rogol AD, Crock PA, Cowell CT, Fujieda K, Arnhold IJ
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Journal Title
Horm Res. 65・3
Pages: 111-113
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