2005 Fiscal Year Annual Research Report
生体超分子立体構造・機能解析のためのシミュレーション法開発
Project/Area Number |
16087202
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北尾 彰朗 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (30252422)
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Keywords | 生体超分子 / ナノバイオ / 分子機械 / シミュレーション / 生物物理 |
Research Abstract |
本年度は、生体超分子が機能を発揮する素過程を高解像度で観測するための大規模分子シミュレーション法の開発に重点をおいて研究をおこなってきた。具体的には、超並列計算機を最大限に活用して効率的に分子シミュレーションを実行し、フェムト秒・オングストローム程度の時空間解像度で生体超分子の機能発現の素過程をコンピュータ上で実現するための、手法・ソフトウエアシステムの開発を目標としている。 昨年度に引き続き、超並列計算を可能にするために空間分割をもちいて各CPUへの負荷分散と通信の軽減、ロードバランスによるPCクラスターでの効率的並列計算を可能とするとともに更なる開発を行なっている。具体的には、メモリー使用量軽減やプログラムの簡素化により、より実用性の高いものとすることである。この部分は日本原子力研究開発機構のグループと協力して行い、現在公開バージョンへ向けての準備を進めている。 また、効率的なシミュレーションを可能にする生体超分子の粗視化モデルの開発については昨年度より着手している。分子シミュレーションで観ることができないマイクロ秒からミリ秒での現象を観測するため、より効率的に機能のメカニズムを研究するための粗視化モデルを新たに構築し、シミュレーションを実行するシステムを創出する。しかし、これに関しては予定より研究の進行が遅かったので、来年はスピードアップする必要がある。 分子シミュレーションを用いた実験データ解析に関しては、NMRデータを用いた動的構造精密化法の開発を進め、その成果を論文に発表する予定である(Kitao, Wagner, Magnetic Resonance in Chemistry, in press)。
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Research Products
(6 results)