2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16087204
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
有坂 文雄 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (80133768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金丸 周司 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (50376951)
武田 茂樹 群馬大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80282854)
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Keywords | バクテリオファージ / 分子集合 / 超遠心分析 / ウイルス / 分子間相互作用 |
Research Abstract |
本研究は、T4ファージを対象として、分子集合機構および感染過程における各部品蛋白質の協同的役割、即ち作動原理を分子・原子レベルで明らかにしようとするものである。本年度の成果は下記の通りである: 1.T4ファージものさし蛋白質gp29の単離 gp29は「ものさし蛋白質」で、尾部の長さの決定に関わる蛋白質である。本蛋白質は発現量が低く、プロテアーゼ感受性と考えられ、若干発現するものの短時間で消失する。この蛋白質のN末端にHis-Tagを付加するとプロテアーゼによる切断を防ぐことができたので、この蛋白質を発現させ、イオン交換、ゲルろ過によって少量の試料が精製できたので、現在超遠心分析による性状解析を進めている。 2.T4ファージ基盤ウェッジ蛋白質gp7の単離と性状解析 gp7は基盤蛋白質の中でもっとも大きい蛋白質(1,032残基)で、恐らくC末端側に膜貫通ドメインと思われる領域があって、そのため凝集しやすく、精製が困難であったが、1Mアルギニン存在下で精製し、徐々にアルギニン濃度を下げることによって可溶化できることが分かった。現在、結晶化のための精製を進めている。 3.gp13及びgp14の精製と性状解析 gp13とgp14はネックを構成する蛋白質で頭部形成の最終段階で結合し、尻尾との結合部に存在すると考えられる。両蛋白質は超遠心分析の結果、単独では単量体として存在すること、また両者を混合するとgp13:gp14=1:2の比率で結合することが分かった。
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Research Products
(7 results)