2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16087209
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Research Institution | National Agricultural Research Organization |
Principal Investigator |
大村 敏博 National Agricultural Research Organization, 中央農業総合研究センター・病害虫検出同定法研究チーム, 専門員 (20355499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一木 珠樹 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・病害虫検出同定法研究チーム, 主任研究員 (70355501)
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Keywords | 生体超分子 / ウイルス / タンパク質 / 分子認識 / 植物病理 / 構造構築機構 |
Research Abstract |
二重殻構造をしているレオウイルス科のウイルスは12の属から成り、人、家畜、魚、昆虫、植物など広範な生物を宿主としている。本年度は各種植物レオウイルスが各種タンパク質を素材にして自己組織化する機構及び、増殖後のウイルスが細胞内を移動し、細胞外へ排出されるに至るプロセスの一端を解析した ウイルス媒介に関与する昆虫細胞因子群の機能解析について、イネ萎縮ウイルス(RDV)と同属のイネ・ゴール・ドワーフ・ウイルス(RGDV)は、感染した媒介昆虫であるツマグロヨコバイの細胞内においてミトコンドリア周縁に局在するが、RDVは局在しなかった。解析の結果、RGDVに強いミトコンドリア局在シグナルが存在することが判明し、本ウイルス粒子の外殻を構成するP8タンパク質の外表面に配置された151-213のポリペプチド領域が結合に関与することを明らかにした。また、RGDVの媒介昆虫ッマグロヨコバイの細胞には、増殖したウイルスをマイクロチューブを介した輸送により排出する機構が存在することが判明し、ウイルスに感染した昆虫宿主において、宿主サイドの因子がウイルス複製のプロセスに関与していることが明らかになった。RDVは、キャプシド内部でRNA依存RNAポリメラーゼにより12本に分節した二本鎖RNAの複製を同時かつ連続して行い、転写したmRNAを細胞質へ放出する。この効率的な転写機構は、キャプシド内部に12本に分節した二本鎖RNAが、正二十面体の各頂点に転写構造複合体を中心として螺旋状に、かつ液晶状態で機能的に組織化されることで可能となっていることがクライオ電顕を用いた構造解析により明らかになった。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] The functional organization of the internal components of Rice dwarfvirus2010
Author(s)
Naoyuki Miyazaki, Bomu Wu, Kyoji Hagiwara, Che-Yen Wang, Li Xing, Lena Hammar, Akifumi Higashiura, Tomitake Tsukihara, Atsushi Nakagawa, Toshihiro Omura, R.Holland Cheng
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Journal Title
The Journal of Biochemistry 5
Pages: 1-8
Peer Reviewed
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