2004 Fiscal Year Annual Research Report
わが国における火山罹災地の複合的資料による歴史的文化・自然景観の復元研究-北関東を中心に-
Project/Area Number |
16089203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 孝之 東京大学, 史料編纂所, 教授 (30170757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 章 東京大学, 大学院情報学環, 助教授 (10208704)
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Keywords | 火山 / 榛名山 / 浅間山 / 画像資料 / 研究支援ツール |
Research Abstract |
研究の初年にあたる本年度は、現在も噴火を続ける国内有数の活火山であり、歴史時代には冷害や飢饉を引き起こした大噴火(「浅間焼け」)で知られる浅間山(群馬県・長野県)を主対象とし、一次資料の調査および基礎的な文献の収集にあたった。また次年度において収集・撮影する予定である一次資料の中でも、特に噴火の様子を描いた絵図類のデジタルデータを、文献資料などとリンクさせながら有機的に研究するための画像閲覧ソフトウェアiPalletnexusの改良を実施した。 一次資料の調査に関しては、平成16年9月より浅間山の噴火が活発化したことにより、実際に現地へ赴いての調査および資料撮影などの作業は次年度に延期せざるをえなかった。そこで群馬県立文書館、浅間連峰自然観察センター、嬬恋郷土資料館など浅間山が位置する群馬県および長野県の資料所蔵機関に加え、東京大学史料編纂所や東京大学地震研究所図書室などの大学関係機関、国立公文書館や国立国会図書館などの公的機関にも目配せをしながら、各機関が独自に作成した資料データベースを活用して浅間山噴火に関する資料を抽出し、それらを組み合わせることで浅間山噴火に関する網羅的な一次資料所蔵機関データベースを作成した。 基礎文献の収集に関しては、既に活字化され刊行されている浅間山噴火に関する書籍を、現在入手できる範囲で購入した。 iPalletnexusの改良に関しては、画像上に文字による注釈や情報を付箋とし関連づけてゆく機能を強化(付箋のグループ化)し、またflash(マクロメディア社製)を利用したlimeというインターフェースへの出力を可能とすることで汎用性を向上させた。
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