2005 Fiscal Year Annual Research Report
わが国における火山罹災地の複合的資料による歴史的文化・自然景観の復元研究
Project/Area Number |
16089203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 孝之 東京大学, 史料編纂所, 教授 (30170757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 章 東京大学, 情報学環, 教授 (10208704)
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Keywords | 火山 / 榛名山 / 浅間山 / 画像資料 / 研究支援ツール |
Research Abstract |
昨年度に続き本年度も日本有数の活火山である浅間山(群馬県・長野県)を主たる対象として研究を実施した。具体的には、昨年度作成した浅間山関連資料所蔵機関一覧を参考とし、実際に群馬県吾妻郡を中心とした資料所蔵機関に赴き、資料の確認および保存状況の調査および事前撮影などを実施した。 本年度の調査の目的は、資料を所蔵する群馬県内の公的機関(資料館・図書館・博物館など)のうち、まずは現在噴火の影響を特に受けやすい吾妻郡内の浅間山隣接地域における絵図資料の調査を実施し、加えて、浅間山周辺の現況を見学することであった。そこで調査対象を、浅間山にもっとも近い嬬恋郷土資料館および鬼押出し浅間園内の浅間火山博物館、さらに浅間山のふもとに位置する中之条町歴史民俗資料館の3館にしぼり、2005年9月に調査を実施した。 具体的には、各館における天明3年の「浅間焼け」に関する絵図の状態確認(劣化・汚損・破損など)と採寸、さらには次年度の本格的な撮影作業に向けたテスト撮影(デジタルカメラ使用)を行った。調査対象となった関連資料は20点程度であったが、いずれも大型の軸装資料や彩色資料であるため、それぞれのコンディションデータを採取し、データベースに格納した。調査終了後は、得られたデータをもとに、次年度における撮影作業の計画立案や画像データの編集を実施した。 また、研究支援ツールであるiPalletnexusを画像資料研究向けに改良するための準備作業を行い、次年度における「浅間焼け」関連画像データの本格的な格納・加工に向けた環境を整備した。
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