2004 Fiscal Year Annual Research Report
手話の認知・認識特性に基づく手話画像表示条件の最適化
Project/Area Number |
16091203
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
黒川 隆夫 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00029539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 一成 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (00127169)
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Keywords | 日本語手話翻訳システム / 手話画像 / 手話文法 / 人物モデル / 面像照合 / 手話理解 / レントゲン検査 |
Research Abstract |
日本語を手話に翻訳して、人物モデルのアニメーション(手話画像)として表示するシステムの完成度を高め、さらに手話を理解しやすい手話画像表示条件を明らかにするために以下の研究を行った。 1 人物モデルの改善 肩運動の自由な表現、また肘の確度を自由に設定できるようにモデルの改善を行った。さらに指と頬、両手など接触を伴う手話、複雑な手形状をプログラム化し、コードを設定した。 2 手話文法の表記法の確立 システム内における手話文法の記述法を定式化し、複数の文法が共起しても相互に悪影響を及ぼすことなく、手話画像が合成されるようにした。 3 手話文法の分析 従来からの手話文法分析を続行し、ポインティングと数詞に関する文法規則を明らかにした。またポインティングの一部と数詞の文法をシステムに導入し、正しく働くことを確認した。 4 手話画像の照合実験 手話画像(単語)とそれから手形、手の軌跡、眼の開閉度、口形などを少し変化させた画像を作成し、両者の照合を行う実験を行った。本年度は健聴者を中心に種々の表示条件(画像サイズ、解像度、フレームレート)で調査をしたところ、画像サイズは照合に影響しないこと、解像度225×180 pixelより小さくなると指の形などの小さい部位を照合することが困難になることが示された。またフレームレート4frames/secではテンポの速い画像の照合に影響を与えるとの結果を得た。 5 医用手話画像の改良と評価 過去に作成した、胃部レントゲン検査に用いる手話画像の改善を行い、種々の画像について手話の理解度を実験的に求めた。改善画像ではその効果が認められた。今後は動作速度の改善を行い、メリハリのある画像を作成することが課題である。
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