2004 Fiscal Year Annual Research Report
小型無線能動電極による無拘束生体信号利用インタフェースの開発
Project/Area Number |
16091208
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
野城 真理 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80014231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植野 彰規 東京電機大学, 理工学部, 助教授 (20318158)
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Keywords | インタフェース / 計算機入力 / 肢体不自由者 / 無拘束計測 / 筋電図 / ラプラシアン電極 |
Research Abstract |
筋電図を利用して無拘束的なヒューマン・インタフェースを実現するために、ラプラシアン電極を用いるシステムの開発に着手した。従来は電極と増幅器の問にリード線が存在し、増幅器の後段を無線化して無拘束化を図っているが、電極と増幅器の問のリード線は使用者にとって煩わしい。ラプラシアン電極配列法を用いると電極を局所に集中させることが可能なので、電極と増幅器との問のリード線を除くことができる。 個別部品によって電極及びラプラシアン電極を一体化したものを試作して、尺側手根屈筋の筋電図を測定した。同時に従来の筋電図電極を用いて同一筋の筋電図を測定し、両者を比較した。両者の差は、ラプラシアン電極がより局所的な筋活動をとらえていることを示唆した。 筋電図をスイッチとして使用することの可能性を示すために、本特定領域研究の他班に属する宇都宮大学の森が開発した「複数カーソルに基づく走査型文字入力方式」と筋電図-マウス信号変換用回路を結合し、肢体自由者用入力インタフェースを試作した。成人正常被験者1名による実験結果では、上腕二頭筋に装着した電極から筋電図を誘導し、試作インタフェースを用いて、問題なく文字入力を行うことができた。現在の段階ではこの実験にラプラシアン電極を用いていないが、上記の筋電図比較実験からラプラシアン電極によって、従来の筋電図電極によるものと同等の筋電図を測定できることがわかっているので、今後、小型化したラプラシアン電極に.よるインタフェースを試作する。
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