2005 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害者の情報支援ニードの実態調査と認知学的見地からの提言
Project/Area Number |
16091212
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
神田 和幸 中京大学, 教養部, 教授 (70132123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 大介 愛知医科大学, 看護学部, 助教授 (00329822)
片岡 由美子 愛知県立看護大学, 看護学部, 助教授 (50315909)
木村 勉 豊田高専, 情報工学科, 講師 (80225044)
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Keywords | 情報支援 / 聴覚障害者 / ろう者 |
Research Abstract |
本年度は2年目であり、調査を主体に研究を進めた 1 以下の手順で聴覚障害者が支援を求めている実態を調査した。 (1)財団法人共用品推進機構が公開している聴覚障害者ニード調査を入手し、テーマ別に配列した。同機構のデータはQ&A方式による1項目ごとの回答であるため、すべてのQ&AをHPから取り出し、表の形にまとめた。 (2)医療現場における聴覚障害者の不便、検査技師の不便をアンケートにより調査し、分析した。 (3)広島及び近畿地域において複数面接法により、手話で聴覚障害者が日頃感じている不便を面接調査し、情報提供者の社会変数により分類し、聴覚損失度、年齢、学歴などとの相関関係を調査した。その結果、ろう学校出身と普通校出身で違いが見られた。 (4)ろう者及びろう者を両親にもつ健聴者の情報提供者に、数ヶ月間、討議と内省により聴覚障害者が不便を感じている点を羅列してもらった。 以上の結果、(1)のデータはかなり漏れがあることがわかった。理由は恐らく同機構の調査はろう団体を通じてのアンケートによる調査で、情報提供者が組織幹部に偏り、タテマエ的回答が多かったからと推定される。(3)及び(4)の被調査者も同意見であった。この実態調査の意義が確認された。 2 情報支援ニード支援への提言として24時間通訳センターを構想し、関連調査を行った。 すでに一部の企業が実験済であるとの情報を得て調査した結果、非公式ながら、通訳提供側とユーザの間にニードの乖離が大きく、撤退したとの情報を得た。 一方、上記調査の結果、接客関係の情報支援希望が多いことがわかり、簡便な手話情報提示装置の開発を試みた。その装置はバーコードリーダとPDAを接続したものだが、バーコードに独自のプログラムとコードを提案する予定である。
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Research Products
(7 results)