2006 Fiscal Year Annual Research Report
オンライン予測の手法を用いた意思決定モデルに関する研究
Project/Area Number |
16092201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
瀧本 英二 東北大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (50236395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 義文 東北大学, 大学院農学研究科, 助教授 (10277361)
天野 一幸 群馬大学, 工学部, 助教授 (30282031)
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Keywords | オンライン予測 / オンラインオークション / 読捨てコンテンツ更新問題 / 閾値回路 / エネルギー複雑度 / 最長共通増加部分列問題 / 多階層関係追加モデル / 否定数限定複雑さ |
Research Abstract |
1.オンライン最適化問題に関する成果: オンラインオークションと呼ばれる商品売買のモデルに対し,Vovkの統合戦略と呼ばれるオンライン予測の手法を適用することによって,優れた利得下界を持つアルゴリズムを与えた.また,銀行や理髪店の待合室における週刊誌の提供や,航空旅客機内における映画の上映など,待ち時間においてユーザを退屈させないためのサービスの費用対効果に関する問題を,オンライン最適化問題として定式化し,競合比解析を行った. 2.新しい評価基準に基づく問題のモデル化に関する成果: 脳の計算機構をモデル化した閾値論理回路において,同時に発火し得る閾素子の数の最大値を,その回路のエネルギー消費量を表す新しい尺度として導入し,エネルギー消費量を制限した場合の閾値論理回路の計算能力の限界を表す不等式の導出に成功した.2つのゲノムのアラインメントを求める問題を,2つの整数配列に共通に含まれる最長の部分増加列を求める問題として定式化し,線形領域アルゴリズムを与えた.ピラミッド型の階層構造を有する意思決定機構における情報の伝達コストを,完全k分木にいくつかのバイパス辺が付加されたグラフの平均頂点間距離として与えられるとするモデルを提案し,最適なバイパス辺の付加条件を与えた. 3.知識表現の構築の複雑さに関する成果: 否定素子数を限定した論理回路で,ソーティングや反転回路を構成する新しい手法を与えた.これらは,入力系列をkトニック列と呼ばれるものに限定すると,kが小さいときには従来の構成法より優れている.ある条件のもとで,論理式のサイズの下界を再帰的に導出する方法を与えた.論理回路のサイズの下界を求めるための,計算機支援による証明系の実現可能性について検討を行い,幾つかの知見を得た.
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Research Products
(12 results)