2007 Fiscal Year Annual Research Report
オンライン予測の手法を用いた意思決定モデルに関する研究
Project/Area Number |
16092201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
瀧本 英二 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (50236395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 義文 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (10277361)
天野 一幸 群馬大学, 工学部, 准教授 (30282031)
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Keywords | オンラインアルゴリズム / 表現の複雑さ / 最長共通部分配列問題 / 閾値回路 / エネルギー複雑度 / フーリエ解析 / 描画列挙 |
Research Abstract |
1.オンライン最適化問題に関する成果 あるルーティングの問題を零和型行列ゲームとして定式化し,オンライン予測の手法を用いてその最適戦略を効率よく求めるアルゴリズムを与えた.また,広いオンライン問題のクラスであるメトリカルタスクシステム問題に対する新しいアルゴリズムを提案し,その性能評価を与えた. 2.新しい評価基準に基づく問題のモデル化に関する成果 脳の計算機構をモデル化した閾値回路のエネルギー消費量を表す尺度として,エネルギー複雑度とパターン複雑度の概念を導入し,エネルギー複雑度やパターン複雑度が制限された回路の計算能力に一定の限界があることを示した.複数の文字配列の多重アラインメントを求める問題を,あるトポロジカルソートが表す複数の文字配列と,別に与えられた1つの文字配列同士のすべての組み合わせにおいて,最も長い共通部分列を求める問題として定式化し,効率の良いアルゴリズムを与えた.ブール関数に対するフィルタの概念を定式化し,そのノイズ除去効果を表す公式を与えた. 3.知識表現の複雑さに関する成果 乗算を計算するほぼ最適な順序付二部決定グラフを設計した.方形描画の符号化に必要な符号長の限界値を求める問題を,超大規模行列の第一固有値を求める問題に帰着することにより,符号長の下界を与えた.回路計算量の下界を導出する従来手法は,k乱雑性と呼ばれる論理関数の組み合わせ論的な性質に基づいていることを指摘し,その性質のみを利用するだけでは,従来の下界を改良できないことを示した.
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Research Products
(10 results)