2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16092204
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉原 厚吉 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (40144117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室田 一雄 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (50134466)
今井 浩 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (80183010)
松井 知己 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (30270888)
岩田 覚 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (00263161)
大石 泰章 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (80272392)
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Keywords | ロバスト計算 / 細分割曲面 / 離散凸解析 / パーフェクトグラフ分解 / 符号行列 / ボート航行距離方程式 / チャンネル割当 / ジャンプシステム |
Research Abstract |
本研究の目的は,今まで連続計算の分野と離散計算の分野に分かれてそれぞれ独立になされてきたアルゴリズム研究の知見を融合し,両者の手法の長所を補完し合うことによって,諸計算のロバスト性を確保するための計算原理を開拓することである.本年度は,次のような成果が得られた.幾何計算の分野では,形状表現のための離散的なメッシュと連続的な曲面の間をつなぐ細分割操作を,従来の頂点に対する細分割に加えて,辺に対する細分割と面に対する細分割へ拡張した.これによって,従来よりゆるい条件のもとで,ロバストな曲面表現ができるようになるとともに,場面に適した表現法を選択する自由度を大きく増やすことができた.ボート航行距離方程式の解法では,離散的な粒子の追跡に必要なフロンティア曲線の法線方向を,従来の差分型の近似計算法から,流れの連続性を考慮した解析的方法へ改良した.これにより,特異点付近で粒子の追跡が乱れるという従来の手法の不安定性を克服することができ,さらに必要な領域だけを選択的に計算することのできる効率のよい探索法へ改良できた.離散凸解析の分野では,M凸関数の概念を定パリティジャンプシステム上の関数に一般化し,その最小化のための最急降下型アルゴリズムを提案した.組合せ最適化の分野では,多重彩色問題とチャンネル割当問題に対して,パーフェクトグラフ分解を利用した近似解法を構成した.代数計算の分野では,符号パターンの等しい対称行列の族に対して,その要素がすべて非特異であるか否かを判定する効率のよいアルゴリズムを構成した.
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Research Products
(19 results)