2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16092207
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
武永 康彦 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20236491)
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Keywords | 論理関数 / グラフアルゴリズム / シンボリックアルゴリズム / 二分決定グラフ / Tree-Shellable論理関数 / 区間グラフ |
Research Abstract |
1.グラフのOBDD表現とアルゴリズムに関する研究 グラフ問題に対するシンボリックアルゴリズムの入力となる、グラフのOBDD(二分決定グラフ)表現の方法に関する研究を行った。特定のグラフクラスのみを扱う場合、その性質を活かし、効率的な表現法やアルゴリズムを持つ可能性がある。本研究では区間グラフと呼ばれるグラフクラスに対して、その区間表現に基づくOBDD表現を提案し、一般の表現方法を用いた場合よりサイズが小さくなることを明らかにした。 さらに、この表現のもとでの基本的なグラフ操作のシンボリックアルゴリズムを考案した。通常これらの操作の回数がアルゴリズムの評価に用いられるが、本研究ではこの評価の妥当性についても検討するため、通常のアルゴリズムとの比較を考え、表現するグラフのサイズを基準とした計算量の評価を試みている。 また、基本的グラフ問題に対するアルゴリズムとして、比較可能グラフにk本の辺を追加したグラフに対する頂点彩色問題のアルゴリズムを提案し、kの値による計算量の変化を明らかにした。 2.論理関数のグラフ表現に関する研究 論理関数の主項と、決定木による表現のパスが1対1に対応する正論理関数のクラスである、Tree-shellable論理関数の積和形論理式からの判定問題の計算複雑さはまだ明らかにされていない。本研究では、論理式中に現れる同一の変数の個数が定数個である場合、この判定問題が多項式時間で解けることを明らかにした。また、この定義を正論理関数以外の一般の関数に拡張した場合の判定問題についても研究を行った。
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Research Products
(2 results)