2005 Fiscal Year Annual Research Report
グラフ構造を有する問題に対する近似アルゴリズムの設計
Project/Area Number |
16092212
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永持 仁 京都大学, 情報学研究科, 教授 (70202231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
軽野 義行 京都工業繊維大学, 工芸学部, 助教授 (80252542)
宇野 裕之 大阪府立大学, 理学系研究科, 講師 (60244670)
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Keywords | 近似アルゴリズム / グラフ描画 / 配送スケジューリング / 部分木被覆 / パッキング問題 / グラフのランキング / 分枝限定法 / グラフ連結度 |
Research Abstract |
本研究ではグラフ連結度問題,配送計画問題,グラフ描画問題などにおいて理論保障つき近似アルゴリズムを設計した.資源集合をもつグラフの均等分割問題に対し,入力グラフGが4-点連結であり,かつ4点の完全グラフK_4を部分グラフとして含む場合には,必ず均等分割が存在し,そのような分割を求める0(|V|^3 log|V|)時間のアルゴリズムを与えた.さらに,この結果が枝集合版の資源集合の均等分割問題に拡張できることも示した.配送経路が木グラフで与えられるとき,ミニマックス部分木被覆問題に対する定数倍近似アルゴリズムを用いることによって,デポなしメイクスパン最小化配送スケジューリング問題に対しては5倍近似アルゴリズムを構成でき,また,ミニマックス根付き部分木被覆問題に対する定数倍近似アルゴリズムを用いることによって,デポありメイクスパン最小化配送スケジューリング問題に対しては3倍近似アルゴリズムを構成することができた.2層グラフ描画において2層のうち1層内の節点の配置順を固定した場合には,3倍近似アルゴリズムが10年前に提案されていたが,本研究では,1層固定の2階層描画に対して近似精度を1.4664に大きく改善することに成功した.提案法は0(nlog n)時間で実行できるラスベガス型確率アルゴリズムであるが,これを脱ランダム化し決定性の1.4664近似アルゴリズムが得られることも示している.
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