2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16092214
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 直樹 京都大学, 工学研究科, 教授 (40145826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大崎 純 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40176855)
瀧澤 重志 京都大学, 工学研究科, 助手 (40304133)
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Keywords | 計算幾何学 / 組合せ最適化 / トポロジー最適化 / 幾何的最適化問題 / 長方形検出 / 三角形メッシュ生成 / 折れ線近似 / テンセグリティ |
Research Abstract |
建築におけるトラス構造物の最適設計問題や、都市工学における通路、道路、鉄道などの配置問題および道路網などにおける配送問題は、数理的にはユークリッド幾何構造の上での最適化問題として特徴付けられる。本研究では、これらの問題を幾何的配置問題としてモデル化し、個々の問題の計算量限界を明らかにするとともに、離散組合せ手法や計算幾何学を用いて実用的に解ける近似アルゴリズムの開発することにより近似可能性について解析をおこなう。今年度において得られた主要な成果の概略は以下の通りである。 1.存在することのできる節点と部材の位置が与えられたトラスに対し,静的外力下の応力と,局所安定性の制約の下で最適な部材トポロジーを求める問題を,混合整数計画法として定式化し,分枝限定法で大域最適解を求めた。 2.異なる部材長の数を最小にするトラスの設計問題を、異なる辺長の数を最小化する二次元平面上の三角形メッシュ生成問題としてモデル化し、計算量限界、近似性能比を明らかにした。 3.平面上に存在する利用者間の交通量が与えられている時、総和が一定の長さの線分集合で表現される道路(または鉄道)を配置することにより増大する利用者の利便性を最大化する交通網を設計する問題を幾何的最適化問題としてモデル化し、計算量限界、近似性能比を明らかにした。 4.2値化エッジ画像からの高速長方形成分検出手法の開発:2値化処理が予め施された2値化エッジ画像を入力画像とし、1枚の画像から実用的な計算時間で長方形集合を検出する方法を提案した。 5.与えられた平面上の点集合に対して、それらをk個の折れ点のある区分線形関数で近似する問題(誤差評価はL_1およびL_2-距離)を取り扱い、近似解法を提案した。 6.区分線形非負実数値関数を単峰関数で近似するアルゴリズムを提案した。得られた結果はデータマイニングにおける高次元領域ルールの生成に利用される。 7.平面上に与えられた長方形集合を結ぶ橋のなかで迂回率を最小にするものを求める問題を取り扱った。ある条件の下ではその問題が多項式時間で得られることを示した。 8.リンク機構、テンセグリティの実現可能性、最適な組み立て順序,最適張力に関する力学、幾何学を統合したモデル化をおこない、問題の計算量限界を明らかにした。
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Research Products
(14 results)