2007 Fiscal Year Annual Research Report
動的な構造をもつネットワーク上の資源割当て問題の研究
Project/Area Number |
16092219
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤田 聡 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授 (40228995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 浩嗣 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30281075)
森本 康彦 広島大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00363010)
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Keywords | アルゴリズム / 支配集合 / 交差グラフ / スケジューリング / 資源割当て問題 / オンラインアルゴリズム |
Research Abstract |
本研究課題の目的は,1動的な構造をもつネットワーク上の資源割当て問題の数理的な構造を明らかにし、その根本的な解決のための道筋を示すことである。特に、以下の3っの柱にそった多面的な研究を進めてきている:1)動的ネットワーク上の資源割当て問題のモデル化と特徴づけ、2)実時間性を考慮した新たな評価基準の考案とその妥当性の検証、3)考案した評価基準のもとで最適なアルゴリズムの提案とその有効性の評価。昨年度までの研究成果を踏まえて研究を進めた結果、本年度は以下のような成果をあげることができた。 1. 昨年度提案した「欠陥のある支配集合分割」という概念についてさらに詳細な検討を行った。具体的には、(8,4)-DDPを計算する問題がクラスPに属することをはじめてあきらかにした。この結果を用いることで、ネットワーク形状が動的に変化した場合の適応性を向上させることができる。 2. P2Pネットワーク上の効率のよい情報散布手法について検討した。特に、対象がスケールフリー性を満たすときに、局所的に推定される平均次数によう戦略の切り替えが有効であることを確かめた。また、スケールフリー性を満たす場合に、ルーティングテーブルのサイズを大幅に縮小できることも示した。 3. センサーネットワークの省電力ルーティングを実現するための具体的な手法のひとつとして、グラフの連結支配集合分割問題について引き続き検討した。具体的には、昨年までの単一ソースをもつパスグラフに対するアルゴリズ真を拡張し、複数のソースがある場合にも効率よく問題が解けることを示した。
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