2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16092220
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
篠原 歩 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (00226151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 正幸 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (50216909)
下薗 真一 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (70243988)
坂本 比呂志 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (50315123)
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Keywords | 文字列照合アルゴリズム / データ圧縮 / 非明示的表現 / アルゴリズム / データ構造 / ビット並列化 / 文法圧縮 / パターン照合 |
Research Abstract |
本研究は,非明示的に表現されたオブジェクトに対するアルゴリズムの開発とその計算量の解析を行うことを目的し,また同時に,効率のよいアルゴリズムの開発に適した非明示的な表現法を文字列やグラフなどの離散構造を対象として研究を展開している。まず,グラフの非明示的な表現としていくつかの応用例が知られている順序付き二分決定ダイアグラム(OBDD)に着目し,文字列をOBDDで表現する方法を提案した.これを文法の形で定式化しなおし,こうして非明示的に表されたパターン文字列とテキスト文字列が与えられたときに,それを陽に展開せずにパターン照合を行うアルゴリズムを開発した.また,コラージュシステムと呼ばれる文法型式で与えられた文字列に関しても,その部分族に関して既存のものよりも高速に照合を行えるアルゴリズムを与えた.逆に,与えられた文字列からそれを表す小さなサイズの文法を見つける問題はデータ圧縮の一種とみなせるが,我々は領域効率のよい線形時間の圧縮アルゴリズムを開発することに成功した.また,1次元または2次元に散らばった点の集合に対する近似的な照合を行うアルゴリズムも開発した.一方,文字列照合を行う非決定性の有限オートマトンの状態遷移をビットベクトルで表し,ビット演算によって高速な照合を行うビット並列の手法を用いて,日本語のような複数バイト文字列に対してもそのまま効率よく働くアルゴリズムの与えた.また,挿入と削除のみを許し,置換を許さない状況下での近似文字列照合に関して,既存のものよりも高速なビット並列アルゴリズムも示し,これらのアルゴリズムの有効性を計算機実験によって実証した.
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Research Products
(9 results)