2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16100001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
富田 眞治 Kyoto University, 情報学研究科, 教授 (40026323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粂 直人 京都大学, 医学研究科, 助教 (00456881)
黒田 知宏 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (10304156)
黒田 嘉宏 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (30402837)
森 眞一郎 福井大学, 工学研究科, 教授 (20243058)
中尾 恵 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (10362526)
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Keywords | 体感型シミュレーション / 実時間シミュレーション / PCクラスタ / 可視化 / 並列処理 / 手術シミュレーション / 剥離シミュレーション / 触診 |
Research Abstract |
1. インタラクティブ構造・流体連成シミュレータの構築 触診手術シミュレーションをターゲットとし,管内を流れる流体と管壁が相互作用を行う構造・流体連成シミュレータのプロトタイプモデルを構築した.プロトタイプシステムでは,シミュレーションは2次元モデルとし,構造変形に関しては,流体からの壁に対する応力と,壁面間の距離に依存する収縮力がバランスするよう壁面の移動を行った.また,内部に流体が存在する管に対して,外部から壁面を圧迫し,圧迫点近傍の壁面を変形させた場合の連成計算も可能とした. 2. シミュレーション・キャッシングを用いた遠隔操作フレームワークの構築 遠隔地の大規模サーバ上のシミュレーションに対してローカルの操作端末から実時間インタラクションを行い操作者が実行中のシミュレーションを体感できる遠隔シミュレーションフレームワークの構築を行った.この際,遠隔地のサーバと操作端末との間の通信遅延を隠蔽するため,操作端末側にも小規模なローカルサーバを設け,遠隔地の大規模シミュレーションと同期してローカルサーバでも部分シミュレーションを行うシミュレーション・キャッシングとよぶシミュレーションモデルを提案し.流体撹拌シミュレータの対話的な遠隔操作に応用し有効性を検証した. 3. 直腸指診を対象とした熟練医の運指評価と医学生に対する教示 三次元再構成された直腸形状モデルを用いて直腸指診を対象とした熟練医の動作を記録・再生するシステムを開発した.触診時の臓器変形と反力の提示をおこないつつ、操作を記録できる.また、記録した動作に基づき、実際にはみることのできない指診時の熟練医の運指を触覚を通じて訓練医に教示するシステムを開発した.運指の特徴量を抽出して動作の補助としてアノテーションをつけて教示することで,医学生を対象とした触診訓練における学習スピードと持続性の向上を確認した.
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