2007 Fiscal Year Annual Research Report
注入方式による体内留置式超小型電気的神経機能調節・制御装置の開発
Project/Area Number |
16100005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
半田 康延 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 教授 (00111790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 英敏 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70134020)
佐藤 文博 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60323060)
関 和則 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (20206618)
小倉 隆英 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10312688)
二見 亮弘 福島大学, 共生システム理工学群, 教授 (20156938)
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Keywords | ニューロモジュレーション / 機能的電気刺激 / 治療的電気刺激 / FES / TES / 埋込素子 / 神経調節 / 非接触伝送 |
Research Abstract |
長期埋込み可能な刺激素子としての信号用励磁システムと体外励磁システムを試作しその性能を確認した。試作では埋込素子受電コイルと受信コイルの出力密度の向上と、直流成分をカットする分極防止用コンデンサ値を特定し、薄型ソレノイドコイルによるDual-Modulation方式を用いることで、コイル交差部分(30mm×30mm×35mm)での安定した通信を確認できた。体外励磁システムには,回転磁場用コイルと薄型ソレノイドコイルを併用し、二次コイルの三次元方向への角度ずれに対して安定した電力供給を行うことが可能となった。これらの試作システムを用いて刺激電力と刺激信号の同時伝送実験を家兎への埋込みにて行い,受電電力安定範囲における信号通信可能範囲を測定した.縦横30mm,皮下25mmの範囲においては平面における角度ずれに対して受電電力が安定かつ通信可能であった。ヒトを対象とした完全埋込型神経調節刺激システムの作成に向けて重要な成果を得た。 埋込み電極によって制御可能なヒトの身体部位を確認し、病態の改善にどの程度の有効性が期待できるかを検証する目的で、埋込み電極の対照としての表面電極による刺激治療を各種病態に対して行った。また、FESによる制御には至らなかったが、随意運動としての交代性足漕ぎ運動の生理特性について足漕ぎ車椅子を用いた検討を行い、基礎的なデータを得た。神経因性膀胱患者への仙骨部刺激、嚥下障害患者への舌骨上筋群刺激および経穴刺激、廃用高齢者への腹斜筋刺激などを行い、いずれも排尿障害、嚥下障害、ADL等に一定の改善がみられることが確認された。また下肢障害者の屋内外における足漕ぎ車椅子走行実験を行い、FESによる効率的な交代性足漕ぎ運動の制御アルゴリズム作成には、坐位姿勢や下肢の位置を含めてさらにいくつかの要件を盛り込む必要のあることが判明した。
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Research Products
(11 results)