| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 充宏 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (10136418)
中木 達幸 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (50172284)
渡部 善隆 九州大学, 情報基盤センター, 助教授 (90243972)
木村 正人 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (70263358)
長藤 かおり 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (40326426)
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| Research Abstract |
研究代表者の研究実績.
地球マントル問題の基本方程式系は遅い流れの熱対流問題であるが,粘性係数が温度に強く依存していること,相転移効果に基づく熱膨張係数が温度と場所に依存する特徴がある.温度依存係数熱対流問題のために開発した事前誤差評価付の有限要素スキームを用いて,この問題の数値計算コードを作成し,数値シミュレーションを行った.マントル対流問題に現れる粘性係数は,高温度部分では小さくなり,低温度部分では大きくなる特性があるが,その特長を捉えた数値結果を得ることができた(分担者鈴木と共同).
流れ問題の数値解法を困難にしている主要な理由は移流項が存在することである.非定常問題のときは,時間微分項と併せて物質微分項になる.移流拡散方程式やナヴィエ・ストークス方程式で,移流効果と拡散効果の比であるペクレ数,あるいはレイノルズ数が大きくなると,数値計算スキームを構築することが格段に困難になる.物質微分項を特性曲線法に基づく有限要素近似について研究し,我々の開発した時間2次精度特性有限要素近似が強靭性を備えたスキームであることを確認した.すなわち,特性有限要素法では風上移動に伴う合成関数の積分に数値積分が必要になる.その際,数値誤差が混入することは避けがたい.時間1次精度の特性有限要素スキームはこの数値誤差の混入に関して脆弱であるが,時間2次精度スキームは強靭性を備えていることを理論的に示すと同時に,数値計算でも確認した.
研究分担者の研究実績.
精度保証付き計算により,Orr-Sommerfeld方程式,Kolmogorov問題,キャビティ流れ問題などの解の存在を数値計算結果を経由して証明すると同時に,事後誤差評価を伴う良好な数値解を得た(中尾,渡部,長藤).界面エネルギーとして総変動量を用いて,界面運動を記述するAllen-Cahn型の数理モデルの解析を行った(木村).渦群の緩和振動の研究で4つの渦の振動をみつけるなどの研究をした(中木).
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