2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16104002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小澤 徹 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70204196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 朝雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80134807)
中村 玄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50118535)
福泉 麗佳 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00374182)
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Keywords | 非線型波動方程式 / 非線型シュレディンガー方程式 / 非線型ディラック方程式 / 非線型双曲型方程式 / 非線型分散方程式 |
Research Abstract |
本年度は非線型ディラック方程式系、非線型シュレディンガー方程式、非線型波動方程式、非線型クライン・ゴルドン方程式の研究に加えて、ブシネスク系をはじめとする分散型方程式の研究、アロー・ワイスラー方程式の自己相似解や非線型楕円型方程式の解の挙動に関する研究も行なった。 非線型ディラック方程式系については、臨界的函数空間における小さなデータによる大域解の一意的存在を証明した。これは従来の劣臨界版を臨界迄改良したものであり、新たに証明した末端型ストリッカーツ評価による所が大きい。 反撥型非線型シュレディンガー方程式については、データの大きさに無関係に、散乱解の第二次近似項の記述に成功した。これでストラウス臨界冪とストラウス劣臨界の数学的機構の区別が明確になった。 ブシネスク系では改良ブシネスク方程式と一般ブシネスク方程式の小振幅解の大域的存在を研究し、基礎となる函数空間と相互作用の冪の範囲を大幅に拡大し、従来の結果の改良を行う事が出来た。 アロー・ワイスラー方程式の自己相似解の輪郭は、ある非線型楕円型方程式の解となるが、その方程式の研究は常微分方程式的方法と変分的方法に分かれているのが現状であった。本研究では、解の指数函数的減衰に焦点を当て、両者の方法論を結びつけて理解する方法論を打ち出す事に成功した。特に臨界冪p=1+4/nの果たす役割(nは空間次元)について、新しい見方を提示する事が出来た。この方法論は非線型シュレディンガー方程式の定在波を記述する非線型楕円型方程式の解の指数函数的減衰を証明するにも役立った。
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Research Products
(6 results)