2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規な液液界面反応計測法の開発と界面分析反応の開拓
Project/Area Number |
16105002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡會 仁 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30091771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
文珠四郎 秀昭 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (80191071)
諏訪 雅頼 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90403097)
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Keywords | 液液界面吸着 / 界面集合体生成 / 界面キラル測定 / 界面SHG-CD / 界面高速化学反応 / 遠心液膜法 / マイクロシースフロー法 / 界面電気泳動法 |
Research Abstract |
平成17年度は、以下の研究実績を挙げた。 1 液液界面ナノ計測用の反応システムの検討 界面単一プローブ法により、界面に吸着したローダミンB一分子の拡散速度とラクトン化速度の測定法を検討した。水面上に数100nmの厚さの有機溶媒マイクロレンズを作成する方法を検討した。マイクロシースフロー/二光子励起蛍光法により、液液界面におけるローダミンBのラクトン型の壊裂速度の測定に成功した。 2 液液界面吸着分子の新規な光学活性計測法の確立 SHG-CD法の液液界面に対する適用を進め、SHG-CD顕微鏡の装置設計を行い、測定条件の検討を行った。さらに、微小領域のCDスペクトルを測定するために、顕微CD測定法の基礎検討を行った。 3 外場力を用いる新たな界面分析反応の検討 STMの探針を液液界面に近づけたときの電流-電位曲線を計測する方法を検討した。また、磁気勾配により液体表面が変位する現象を利用した磁化率測定法の基礎検討を行った。10Tの超伝導磁石内でラマン散乱スペクトルを測定する基礎検討を行った。 4 液液界面集合体反応および界面酵素反応の機構解明 遠心液膜/CD法を用いて、チオエーテル置換フタロシアニンの液液界面におけるPd(II)との反応と、その錯体のJ-会合現象の反応機構について詳細な研究を行った。そして、キラルな置換基がフタロシアニンの末端あるいは中心金属に結合している場合は、界面における会合によりキラリティを発生することが本研究の測定により初めて見出された。さらに、界面におけるβ-ガラクトシダーゼによる糖の加水分解反応機構を検討した。
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Research Products
(6 results)