2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規な液液界面反応計測法の開発と界面分析反応の開拓
Project/Area Number |
16105002
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡會 仁 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (30091771)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
文珠四郎 秀昭 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 教授 (80191071)
諏訪 雅頼 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (90403097)
|
Keywords | 液液界面磁化率 / 顕微円二色性 / 微粒子磁化率 / 界面分子集合体 / 共鳴ラマン散乱 / 全内部反射法 / 界面質量分析法 / 界面キラリティー |
Research Abstract |
平成19年度は、以下の研究成果を得た。 1)液液界面において、ビリルビンと血清アルブミンが会合体を生成すること、その際ビリルビンのキラル異性がシフトし、会合体が光学活性を示すことを、遠心液膜円二色法、および界面顕微ラマン散乱測定法により明らかにした。この結果は、生体分子のタンパク結合性がソフトな疎水界面で促進されることを意味しており、生体内反応における界面の重要性を示している。 2)遠心液膜セル内の液液界面に生成するプロトン付加型テトラフェニルポルフィンの会合体は、セルの回転方向により見かけのキラリティーが反転することを見出した。この結果は、ずり応力の作用するソフトな界面が、キラリティーを発生させることを意味しており、ミクロな微小作用力によりナノメーターの会合体のキラル構造が制御できる可能性を示している。 3)静磁場勾配およびパルス磁場勾配のもとで、滴容法により界面張力を測定し、界面張力への磁場の影響を検討した。その結果から、液滴の磁化率が同時に測定できることがわかった。 4)磁性微粒子と界面を繋ぐシステアミンを磁気張力で引っ張ることにより、システアミンのゴーシュ型がトランス型に転換することを、表面増強ラマン法により明らかにした。 5)液液界面における亜鉛(II)-テトラピリジルポルフィリンの会合体の構造と反応について実験的に解析した。 6)液液界而におけろマイクロエマルションの生成を、全内部反射散乱法により観測した。
|
Research Products
(5 results)