2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16105003
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹添 秀男 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10108194)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 順次 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90111666)
石川 謙 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (10176159)
高西 陽一 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (80251619)
|
Keywords | バナナ形液晶 / 強誘電性 / キラリティ / キラル非線形光学効果 / 偶奇効果 / キラリテイ制御 |
Research Abstract |
(a)キラリティの制御:2つの異なった外部刺激により光学純度(enantiomeric excess : ee)に偏りを持たせる試みに成功した。第一はキラル表面を用いることである。キラル側鎖を有するポリイミド配向膜を塗布しラビングした基板表面を持つセルにバナナ形液晶を注入することによって、10%eeを達成した。また、円偏光照射による方法は興味深い。両メソゲン部にアゾ基を持つバナナ形液晶を用い、高温側のスイッチング可能な相で円偏光を照射しながらスイッチング不可能なバナナ相へ降温したところ、ほぼ100%eeが得られた。左右円偏光に依存して巨大な正負のCD信号が得られた。 (b)SHG-CD:上述したように、バナナ形液晶のB4相でアキラル分子は左右のキラルドメインに自然分掌する。これらのドメインを光学的に選択し、SHG円偏光二色性を測定した。2つのキラルドメインから逆符号のSHG-CDが観測され、磁気双極子遷移由来の非線形光学効果の存在が明らかになった。 (c)バナナ形液晶同族列における強誘電性、反強誘電性出現の偶奇効果:2つのバナナ形液晶同族列(8化合物)の末端鎖の長さを変えることで強誘電性と反強誘電性が交互に現れることを発見した。極性構造の選択には層間の立体相互作用が非常に重要であることを明確に示したもので、強誘電性発現の指針を明らかにした。
|