2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16105003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹添 秀男 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (10108194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 謙 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10176159)
荒岡 史人 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (10467029)
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Keywords | 屈曲型液晶 / 電気流動効果 / カー効果 / 2軸性液晶 / エレクトロクリニック効果 |
Research Abstract |
(1) 非対称なコア構造をもつバナナ型液晶を合成、評価し、新たな構造の可能性を示した。 (2) 棒状液晶で知られている電気流動効果をバナナ型液晶を用いて行い、特徴的なパターン形成を確認した。このパターンにつき詳細な解析を行い、アキラルな分子でありながら自発的なキラル構造が形成されることを発見した。 (3) バナナ型液晶では初めてのKerr効果の測定を行った。Kerr定数は小さかったものの初めての論文として特筆される。 (4) 現在、バナナ型液晶の大きなテーマの一つは2軸性ネマチック液晶相の出現である。さまざまな分子で2軸性を発見したとの報告がされているが、我々はアメリカケント大学と共同で、簡単な光学的方法で2軸性を確認する手段を提案した。また、この方法を用いて、数年前に1軸性ネマチック-2軸性ネマチック相転移を示すとされた誘電異方性が正の液晶を用いて実験を行ったところ、実はすべての温度範囲にわたって1軸性ネマチックのみしか存在しないことを証明した。この方法は負の誘電異方性を持った液晶にも適応可能であり、今後多くの研究者に用いられると思われる。すでに、学会発表では大きな議論を呼んでいる。 (5) バナナ型液晶は通常の棒状液晶と比較して3ケタも大きな巨大エレクトロクリニック効果を示すことが数年前に報告されているが、その時に用いられた方法とは別の2つの方法を用いて、以前の報告は間違いであり、バナナ型液晶のエレクトリック効果は棒状分子と同程度か少し大きい程度であることを確認した。
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Research Products
(5 results)