2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16106002
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 隆行 京都大学, 工学研究科, 教授 (20169882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅野 宜崇 京都大学, 工学研究科, 講師 (40314231)
平方 寛之 京都大学, 工学研究科, 助手 (40362454)
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Keywords | 低次元構造体 / 微小構造体 / 界面 / 破壊 / 界面強度 / 破壊力学 / その場観察 / 特異応力場 |
Research Abstract |
微小材料は低次元構造を有しており、バルク材とは異なる物性を示す。また、多様な機能を発現させるためには、それらの組み合わせが必要である。一方、材料の組み合わせによって生じる異材界面においては、複雑な破壊が進行する。本研究では、低次元微小構造体の界面破壊実験観察と力学解析を行ない、その破壊の力学特性を解明することを目的としている。本年度は、まず、電子顕微鏡に組み込み可能な微小負荷装置を購入し、その動作確認の後、界面破壊実験が可能なように装置の修正・調整を行なった。また、他グループの電子顕微鏡を借りて同負荷装置の組み込みが可能なことを確認するとともに、予備実験によって界面破壊のその場観察における問題点を抽出した。検討の結果、これらは基本的に解決可能であり、予定どおり、来年度は透過型電子顕微鏡を購入して実験システムを完成させる予定である。また、現有の原子間力顕微鏡を改良した負荷試験装置を用いて、銅薄膜およびクロム微小アイランド(サブミクロン寸法)の基板からの剥離実験を行い、臨界荷重の計測に成功した。さらに、その結果より連続体力学解析を行なって、剥離き裂発生をもたらす界面端近傍における特異応力場の支配力学量および界面破壊クライテリオンを明らかにした。この他、低次元原子構造体の不安定変形の解析方法について提案するとともに、低次元構造体(ナノ寸法)における界面強度解析を行なった。さらに、第一原理による界面強度解析も実施した。
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