2005 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド量子分子動力学法に基づくトライボケミカル反応シミュレータの開発
Project/Area Number |
16106003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮本 明 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (50093076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DEL Carpio Carlos A. 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20231053)
久保 百司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90241538)
古山 通久 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60372306)
坪井 秀行 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20375182)
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Keywords | ハイブリッド量子分子動力学法 / トライボケミカル反応 / シミュレータ開発 / SCF-Tight-Binding近似 / トライボロジーシミュレータ / 高速化量子分子動力学法 / 化学反応 / 機械的摩擦 |
Research Abstract |
近年、環境・エネルギー対策、ダウンサイジング等の要請から微小領域での摩擦・潤滑、いわゆるナノトライボロジーの重要性が高まっている。これに対し、研究代表者らは分子動力学法に基づき、原子レベルでトライボロジー現象の解明を可能とするトライボロジーシミュレータTRIBOSIMを開発し、潤滑剤の定量的な物性値予測、摩擦・潤滑メカニズムの解明を可能にしてきた。一方、最近では化学反応を含むトライボロジー現象、いわゆるトライボケミカル反応の電子レベルでの解明に対する要求が強くなってきた。しかし、世界的に見てもトライボケミカル反応を解明可能な理論計算プログラムは皆無である。そこで本研究では、研究代表者らが開発してきた分子動力学法に基づくトライボロジーシミュレータTRIBOSIMとSCF-Tight-Binding近似に基づく高速化量子分子動力学プログラムColorsを統合化し、トライボケミカル反応ダイナミクスを解明可能なトライボケミカル反応シミュレータTribo-Colorsを世界に先駆けて開発することを目的とした。さらに開発プログラムを活用し、電子レベルでのトライボロジー材料・プロセスの理論設計を行うことを目的とした。 本年度は、予定通りプログラム開発を中心に研究を遂行した。具体的には、上記の2種類のプログラムを統合化することで、「化学反応」と「機械的摩擦」の両方を扱えるトライボケミカル反応シミュレータの開発に成功した。さらに、高速化量子分子動力学法に関して、化学反応が起こらない部分を古典分子動力学法で計算し、化学反応が起こる部分を量子分子動力学法で扱うことにより、数千原子上の大規模計算を可能とするハイブリッド量子分子動力学法の開発にも成功した。さらに、この大規模系を扱うことが可能なハイブリッド量子分子動力学法を活用したトライボケミカル反応シミュレータの開発にも成功した。
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Research Products
(7 results)