| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 奎将 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (90402396)
早川 直樹 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (20228555)
加藤 克巳 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20293665)
小島 寛樹 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 助教 (00377772)
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| Research Abstract |
本研究では,高温超伝導体を用いた超伝導変圧器と超伝導限流器とを複合多機能化した「高温超伝導限流変圧器(HTc-SFCLT)」を提案し,その電力システム導入効果を実証的に検証することを目的としている.本年度は,前年度に設計・製作・基礎特性の検証を実施したHTc-SFCLT(STEP-4)の自己復帰特性の体系化,高電圧・大容量化を目指したHTc-SFCLT(STEP-5)の設計・製作を行った.
(1)HTc-SFCLT(STEP-4)の故障前後の負荷電流(I_<LV1>,I_<LV1>)と固有短絡電流をパラメータとした超伝導復帰特性試験において,「故障除去後1秒の時点においてI_<LV2>/I_<LV1>>99%」を超伝導復帰条件とすることにより,HTc-SFCLT(STEP-4)の超伝導状態への自己復帰限界を見出した.
(2)容量:2MVA,電圧:22kV/6.6kVのHTc-SFCLT(STEP-5)の設計・製作を行った.高圧側にはBi2223超伝導線材,低圧側にはYBCO超伝導線材を適用するとともに,低圧側のYBCO超伝導線材を変圧器/限流器巻線と変圧器巻線とで別諸元の線材を選定・適用することにより,変圧器設計と限流器設計との分離を可能とした.変圧器機能,限流器機能,寸法制約などを考慮して,高さ:882mm,幅:588mmのHTc-SFCLT(STEP-5)を製作した.
(3)HTc-SFCLTの大容量化や将来の実用化を考慮して,超伝導線材の並列化・大電流化の検証を行った.2枚のYBCO超伝導線材を組み合わせた3パターンの並列接続(Face-to-Back,Face-to-Face,Back-to-Back)について通電特性を比較した結果,Back-to-Backにおいて,他の並列パターンよりも高い臨界電流値および優れた限流特性が得られ,HTc-SFCLTへの適用可能性が高いことを示した.
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