2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16106011
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊谷 泉 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (10161689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅津 光央 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70333846)
浅野 竜太郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80323103)
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Keywords | バイオインターフェイス / ペプチド移植 / マテリアル認識抗体 / 酸化亜鉛認識抗体 / 金表面特異的抗体 / 高機能性非天然型抗体 / 無作為変異導入 / ファージ提示法 |
Research Abstract |
本研究では1、抗体の分子認識能による安定な人工選択、2、人工的分子形態の創製、3、選択された抗体の高効率な調製系の構築、という三っの基盤に基づいて、抗体医薬開発、ナノ材料への応用を可能にする技術基盤の構築を目標としていこる。特に、細胞表面抗原、工学材料表面に焦点を絞り、特異的認識抗体分子の人工選択とその機能評価に基づき、応対の人工組換えによる、蛋白質や細胞間と工学材料間のバイオインターフェイスの人工設計の基盤構築を目指している。本年度の研究成果は以下の通りである。 1、ヒト抗体分子の選択と調製 : (1) ヒト細胞表面抗原 ; VH-VL間の相互作用等を考慮した変異導入も進め、ヒト型化抗EGFR抗体528の最適化を行った。(2) 工学材料 ; 酸化亜鉛認識抗体を無作為変異導入とファージ提示法により最適化させ、さらに酸化コバルト、アルミナ等に対しても適用させることでペプチド移植によるマテリアル認識抗体作製技術の汎用性を示した。(3) 得られた抗体の分子認識能の解析 ; 親和性を向上させたヒト型化528変異体を一本鎖化させ、形態の違いがもたらす影響を考察し、一方、これまでに取得した金表面特異的抗体に関しては、金粒子の凝集抑制効果などの実用性を示すことに成功した。2、人工的分子形態の構築と利用 : 抗体ドメインの配向性、および化学修飾等を検討することで、複数の高機能性非天然型抗体の構築に成功し、それぞれ特許申請を行った。一方、取得したマテリアル認識抗体と生体分子認識抗体を融合させた多機能性人工分子を複数創製し機能評価を行った。3、選択された抗体の高効率な調製系の構築 : 人工抗体分子の骨的、用途に応じた高効率な調製を骨指して、動物細胞を用いた一過性発現による迅速な調製系、および昆虫細胞発現系の整備も行った。さらに発現ベクター、培養条件等の検討により低分子治療抗体の大腸菌可溶性画分への分泌量の向上に成功した。
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