2006 Fiscal Year Annual Research Report
新手法による高ベータ球状トカマクプラズマの生成及び維持
Project/Area Number |
16106013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高瀬 雄一 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (70292828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 靖 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30214191)
江尻 晶 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (30249966)
河森 栄一郎 東京大学, 高温プラズマ研究センター, 助手 (90345273)
板垣 敏文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (60242012)
鳥居 祐樹 東京大学, 高温プラズマ研究センター, 研究機関研究員 (50397535)
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Keywords | 球状トカマク / ST / 高ベータ / プラズマ / 合体 / 高周波 / 立ち上げ / 維持 |
Research Abstract |
UTST装置が完成し、ワッシャーガンを用いた初期プラズマの生成実験を開始した。今後は引き続きコイル系電源の整備を進める。UTSTでは、磁気プローブアレイを用いた磁場計測により、PFコイル電流によるX点の生成が確認されている。TS-4装置では、球状トカマク(ST)合体における爆発的リコネクション(explosive reconnection)の検証に進展があった。ST合体の課題となる高縦磁場環境下での加熱については、(1)電流シートの実効抵抗はイオンラーマ半径がシート幅を下回った時点で急増するため、高縦磁場ではシート内の電子加熱が中心となるものの、(2)インフローを駆動すると、磁束パイルアップ効果が現れ、電流シートが変形して、爆発的リコネクションに結びつき、実効的なシート幅減少による実効抵抗の増加がさらにリコネクション速度の向上および大きなアウトフローによるイオン加熱を引き起こすことが判明した。TST-2装置では、高周波(2.45GHz/5kW、21MHz/10kW)による電流立ち上げ実験を行った。2.45GHzで最大0.5kAの電流立ち上げ・維持に成功した。外部垂直磁場の配位、強さを変えて電流値を測定したところ、曲率および磁場強度に最適値があることが分かった。また、電子サイクロトロンの基本共鳴層がセンタースタック近傍にある時に電流が最大となる。さらに、電流が維持された状態で21MHzの高周波電力を入射したところ、プラズマ電流が最大0.5kA増加した。単一粒子軌道の性質から導かれる電流を理論的に評価した結果、磁場強度に最適値があり、実験と同様の傾向が得られた。しかしながら、垂直磁場の曲率が負である時、理論では電流が流れないと予想されたが、実験では電流が流れた。これは理論に電場の影響を取り入れる必要があることを示唆する。
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Research Products
(7 results)