2007 Fiscal Year Annual Research Report
新手法による高ベータ球状トカマクプラズマの生成及び維持
Project/Area Number |
16106013
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高瀬 雄一 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (70292828)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 靖 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30214191)
江尻 晶 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (30249966)
板垣 敏文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (60242012)
渡辺 理 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特任研究員 (00397291)
|
Keywords | 球状トカマク / ST / 高ベータ / プラズマ / 合体 / 高周波 / 立ち上げ / 維持 |
Research Abstract |
TST-2では、2.45GHz/5kWおよび21MHz/30kWの高周波波動による非誘導電流立ち上げ実験を継続している。これら2種理の波動を用いることにより、閉じた磁気面のない状態から、プラズマ電流による磁気面の自発的形成過程の解明に大きな進展があった。2.45GHzは電子サイクロトロン周波数帯であり、プラズマ電流の生成に有効であることは以前より知られていたが、イオンサイクロトロン周波数の高次高調波帯の21MHzでもプラズマ電流および閉じた磁気面が維持できることが世界で始めて実証された。これは波動による直接電流駆動ではなく、波動加熱の結果生じたプラズマ圧力勾配による自発電流により駆動されていると解釈できる結果である。このような自己維持プラズマの平衡を解いた結果、極めて高い(1程度)ポロイダルベータをもつことがわかった。また、RF波動の詳細な計測を行うため、RFプローブおよび反射計を整備し、電子温度を直接測定するため、トムソン散乱計測の整備を進めている。これらを使い、電磁誘導で生成したSTプラズマの21MHz高次高調速波(HHFW、最大300kW)による加熱実験では、非線形現象であるパラメトリック崩壊が起こるプラズマ領域では電子加熱が阻害されることが明らかになりつつある。また、200MZ発振器4台の調整を行い、それぞれより100kWの出力を得た。 UTSTではコンデンサー電源およびコイルを一部増強し、合体によるSTプラズマ立ち上げ実験を本格化させている。2次元磁気プローブによるプラズマ中磁場の直接計測により合体を確認すると共に、最大140kAのプラズマ電流を得ることに成功した。さらなる性能向上を目指し、コンデンサー電源の増強を継続している。高ベーダSTプラズマ維持のための追加熱として、中性粒子ビーム入射装置の設置を完了し、25kV、20Aのイオンビームの引き出しに成功した。
|
Research Products
(36 results)