2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16107004
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
米田 悦啓 Osaka University, 生命機能研究科, 教授 (80191667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関元 敏博 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20305634)
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Keywords | 核蛋白質輸送 / importin / Ran / ストレス応答 / p53 |
Research Abstract |
核-細胞質間蛋白質輸送機構に関する研究は、importin βファミリー分子、importin αファミリー分子、低分子量GTPase Ranやそのサイクルに関する因子群の性状解析が精力的に進められ、輸送機構に関する基本的な分子メカニズムが提唱される段階にまで研究は進展した。しかし、核-細胞質間蛋白質輸送が、個体発生、細胞分化・増殖、細胞周期といった様々な生命現象とどのように深く関連しているのかという点についてはほとんど研究が進んでいない。一方、われわれは、これまでの研究から、importin αが単独で核内に移行する能力を有することを初めて発見するとともに、細胞が紫外線照射や熱ショック、酸化ストレスなどの様々なストレスを受けた時に、そのストレスに応答して速やかに核内に集積するという興味深い現象を見出してきた。本研究では、ストレスに応答して核内に集積したimportin αが、核内でどのような機能を果たすかを知る目的で、importin α核内集積条件下でDNAマイクロアレイ解析を行ない、発現の変化する遺伝子を探索したところ、発現が著しく上昇する遺伝子として、機能未知のキナーゼであるSTK35を見出した。STK35を恒常的に発現する細胞株を得て、その細胞に酸化ストレスを負荷したところ、コントロールの細胞と比べて細胞死が誘導される割合が上昇することがわかり、STK35の発現を通してimportin αがストレス応答に関与している可能性を示唆できた。また、importin αがDNAに直接結合することを見出すとともに、p53と結合することにより、p53の機能を制御している可能性が示唆され、現在、p53の転写に及ぼす効果を解析している。
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