2006 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ球のホメオスターシスと活性化の制御機構の研究
Project/Area Number |
16109004
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高津 聖志 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (10107055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 智 国立国際医療センター, 研究所, 部長 (10242116)
紅露 拓 (独)医薬基盤研究所, 免疫応答制御プロジェクト, プロジェクトリーダー (90372424)
田村 敏生 国立感染症研究所, ハンセン病研究センター, 室長 (40291306)
刈米 アイ 東京大学, 医科学研究所, 助教 (50114450)
長井 良憲 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 准教授 (30431761)
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Keywords | 免疫学 / リンパ球 / インターロイキン5 / 自然免疫 / B-1細胞 / クラススイッチ / アダプター分子 / 結核菌 |
Research Abstract |
(1)IL-5によるリンパ球ホメオスターシス制御 1)B-1前駆細胞の同定:マウス胎児肝および成体骨髄中の血球系列マーカー陰性分画およびCD19^+B220分画にIL-5Rα陽性細胞を検出した。培養、および移植実験の結果、CD19^+B220-IL-5Rα^+細胞がB-1前駆細胞であった。 2)8-SGuoによる活性化B細胞へのγ1クラススイッチ誘導はTLR7およびMyD88に依存し、その際AIDの発現を誘導することがわかった。3)抗CD79b抗体投与時にBtk依存的に発現変化する遺伝子をgenechip解析により選定し、造血前駆細胞に強制発現させ、B細胞分化を促進、抑制するもの一つずつを同定した。4)T-bet欠損P25特異的TCR Tgマウスを結核菌由来ペプチド刺激してもTh1に分化することから、T-bet非依存性のTh1分化シグナルの存在が示唆された。5)P25で刺激したP25TCR CD4^+細胞と樹状細胞を共培養すると樹状細胞上の機能分子の発現が亢進することから、P25による抗腫瘍免疫の増強にはCD4^+T細胞が直接樹状細胞を活性化し、抗原クロスプレゼンテーションを増強するモデルが考えられた。 (2)LnkによるBリンパ球ホメオスターシス制御 1)ドミナントネガティブ型Lnkを過剰発現した造血前駆細胞は細胞遊走試験においてVCAM-1に捕捉されやすいことから、Lnkが接着分子の制御を介して造血能を調節している可能性が考えられた。2)血小板を用いてLnk会合分子を解析した。LnkはαIIβ3 integrin架橋後にc-SrcおよびADAPと複合体を形成した。Lnkはサイトカインシグナルは抑制するが、インテグリンシグナルは亢進させるという二つの機能を持っていることが示唆された。
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